屋根に太陽光パネルを設置する際に、角度はその屋根の角度を利用する事が多いです。
しかし、敷地内などの設置の際や平らな屋根にパネルを設置する時などには、太陽光発電に最適な角度の傾斜で設置することが可能です。
発電に最も効率のいい角度は30度とされていますが、これを日本の平均としてみましょう。地域や設置方位によっても傾斜角度は異なります。設置状況などによっても、逆に最適な角度を避ける場合もあるのです。
ここではそんな太陽光パネルの最適な設置角度や発電量について紹介していきましょう。
太陽光発電の年間予想発電量
一般的な太陽光発電システムが1年間に発電する発電量は、出力の1000倍と言われています。6kwの太陽光発電システムの場合、1年間に約6000kwhを発電することになりますね。
1000倍というのはあくまでも目安です。
ここで、太陽光パネルを設置する地域や角度方向などによって異なってきます。年間発電量をシミュレーションするには、地域、パネルの方向と角度、傾斜なども条件に算出を行います。
各地域での発電量の違い
ここでは1kwあたりの年間発電量を各地域で予想として紹介しましょう。
※北海道 1047kwh
※青森県 975kwh
※新潟県 941kwh
※東京都 997kwh
※静岡県 1106kwh
※愛知県 1095kwh
※大阪府 1044kwh
※徳島県 1100kwh
※岡山県 1082kwh
※広島県 1135kwh
※福岡県 1075kwh
※沖縄県 1090kwh
日本の主要都道府県を見て頂いて分かるように、さほどの差はありませんね。
ここで、発電量に大きく関係するのが、設置を行う場所と角度(傾斜角)と言えます。
太陽光パネルは設置の角度と方位によって発電量が変わる
一番適した角度と方位は、真南で傾斜角度は20〜30度です。この場合を最適とします。
しかし、この条件で設置出来る方が稀で、屋根の状況によって東や西に分けて設置する場合もあります。そうなると真南の設置よりも115%位の発電量の低下にはなりますが、充分使用できる範囲だと言えます。
また方角も大切です。傾斜角度30度の場合、
※北63%(設置の検討が必要)
※西84%(設置に適している)
※東84%(設置に適している)
※南100%(設置に最適)
とされています。
あくまで、平均の30度の傾斜角度の場合であり、角度が変わることで発電量も変わってきます。
また、日射量の多い3〜9月には角度を10〜20度程度にすることで発電量も上がるので、そういった意味でも方位と日射量の計算と傾斜角度を算出する事がとても重要なのです。
メガソーラーでみる角度の変更で発電量を調整
メガソーラーでは、太陽光パネルの角度を年間を通して変えるという設計があります。住宅用太陽光発電システムではこういったことはできませんが、メガソーラーでは設置の角度を段階的に変える設計があります。
冬場には、40度以上に設定して太陽高度が低くなる事に合わせる事が出来ます。また冬季は積雪での事故防止も考慮して角度を40度以上にしているところもあります。
夏の角度は10度位としています。夏は日射量、方位によっては発電量が最も見込める季節になります。メガソーラーシステムではそういった取り組みで、年間の発電量を上手くコントロールしていることがわかります。
太陽光発電システムをご検討の方に、高い交換効率のパワーコンディショナやパネルを利用するだけではなく、パネルの設置箇所、日射量、角度や方位なども検討材料に入れる事がどれだけ大事なのか分かって頂けたのではないでしょうか。
設備よりも角度の調整、方位の確認など優れた設計が発電量の安定にも結びつくものだと分かって頂けたかと思います。
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