蓄電池の買い時は初期コストの今?

再生可能エネルギーへの関心が高まる中、普段の生活圏内で電気自動車や太陽光発電システムを搭載した住宅を見かける機会も増えてきました。FIT以降太陽光発電の普及が進んだこともあって、電気は自分で作って自分で使う時代も目前です。

ところで、電気の自給自足を考える上で欠かせないアイテムといえば、作った電気を貯めておける蓄電池です。発売当初は価格が高く一般的ではなかったものの、一般家庭でも手が届きやすい水準まで価格が下がってきました。

蓄電池の買い時はいつなのか、これまでの価格推移と2019年以降の展望について解説します。

蓄電池の種類とコスト

蓄電池を導入する上でまず知っておきたいのが、蓄電池の種類、およびそれぞれの導入コストです。

蓄電池には鉛蓄電池、リチウムイオン蓄電池、ニッケル水素蓄電池、NAS電池の4種類があります。現時点におけるそれぞれの蓄電池の1kWhあたりのコストは次の通りです。

  • 鉛蓄電池:5万円
  • リチウムイオン蓄電池: 20万円
  • ニッケル水素電池:10万円
  • NAS電池:4万円

リチウムイオン蓄電池が最も高く、鉛蓄電池やNAS電池が比較的低コストであることがわかります。

蓄電池の中でも、現在最も価格が高いリチウムイオン蓄電池これまでどのように価格が推移してきたのか、1セルあたりの価格を一度確認してみましょう。

セルとは電池の構成単位の一つで、蓄電池を構成する一番小さな単位のことです。

リチウムイオン蓄電池の価格推移

年数 販売個数
(千個)
販売金額
(百万円)
1セルあたりの価格
2003年 780,921 305,548 391.23円
2004年 828,332 293,751 354.63円
2005年 926,502 289,148 312.09円
2006年 1,072,501 304,264 283.70円
2007年 1,137,100 333,421 293.22円
2008年 1,256,111 390,423 310.82円
2009年 1,082,974 280,883 259.36円
2010年 1,317,624 295,779 224.48円
2011年 1,218,342 250,579 205.67円
2012年 970,268 317,461 327.19円
2013年 844,622 279,364 330.76円
2014年 955,644 349,761 365.99円
2015年 1,031,850 360,705 349.57円
2016年 1,277,108 385,368 301.75円
2017年 1,320,502 422,366 319.85円

年:販売個数(千個):販売金額(百万円):1セルあたりの価格

データ出典:経済産業省生産動態統計年報 機械統計編

このデータからは蓄電池の価格には変動が見られつつも、近年は下落傾向にあることがうかがえます。2011年の東日本大震災後に価格上昇があったものの、2015年からは販売個数の増加と価格低下が進む様子が見られます。

2019年以降の価格はどうなる?

リチウムイオン蓄電池については発売当初に比べると比較的手の届きやすい値段になってきたといえそうです。それでは今後も引き続き、家庭用蓄電池の価格は下がっていくのでしょうか。

蓄電池の種類ごとに見通しを解説します。

・鉛蓄電池

最も価格が安いですが、すでに確立された技術のため、技術的な進歩やコスト削減は難しいと考えられています。

・リチウムイオン蓄電池

徐々に価格が下がってきたとはいえ、現状では蓄電池の中でもまだ価格が高め。ただ、今後は量産化により、一層の価格低下が期待されています。さらに、コスト面以外における技術進歩の余地も十分あります。

・ニッケル水素電池

リチウムイオン電池に次ぐ高価格帯の蓄電池ですが、材料にレアアースを使用しているため、大幅なコスト削減は難しいかもしれません。また、供給に対して制約がかかるリスクもあります。中国のレアアース輸出規制の際には多大な影響を受けました。

2030年までに蓄電池のコストは66%減

国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は2017年10月6日、「定置型蓄電池のコストが2030年には最大で66%低下する」との見通しを公表しました。蓄電池の価格の下落傾向が続いている現状を受け、今後設置される蓄電池の容量が現時点の最低でも17倍と大幅にアップすることも予想しています。

現状、世界的には設置されている蓄電池の96%を揚水発電が占めていますが、今後の技術革新や蓄電池価格の下落により、リチウムイオン蓄電池やフロー電池の開発や普及が急激に進んでいく見通しです。

蓄電池の普及に伴う需要増、および技術革新により、今後さらに蓄電池の価格が下がることが期待されます。また、容量アップによる利便性の向上も利用者にとっては見逃せないポイントとなりそうです。

一般の家庭でも、家電製品のように蓄電池を当たり前のように利用する日がやってくるかもしれませんね。これから蓄電池の導入を考えている人にとっては朗報といえるのではないでしょうか。

圧倒的に安いテスラ「パワーウォール」待つべきか?


リチウムイオン蓄電池については量産化の余地があるため、今後価格競争が進むことが予想されています。そのきっかけを作ったといわれるのが、アメリカのテスラモーターズです。

もともとは電気自動車の開発・販売で有名になった企業ですが、電気自動車がリチウムイオン電池で動くことから家庭用蓄電池市場に参戦。2015年には家庭用リチウムイオン蓄電池「パワーウォール」を発売しました。

テスラモーターズの蓄電池は国内メーカーの4分の1程度と圧倒的に価格が安い点に強みがあります。

例えば東芝の場合、7.4kWhで約120万円もしますが、テスラモーターズは7kWhで約36万円。10kWhで約42万円、14kWh(パワーウォール2)で61万円と容量が大きい蓄電池も圧倒的な低価格を実現しています。

パワーウォールの流通が増えれば、国内メーカーとの価格競争で蓄電池の価格が下がると期待できるでしょう。しかし、国内におけるテスラの蓄電池は、予約は受け付けているものの発売時期・価格・購入場所などについては不透明で、情報待ちの状況がずっと続いています。

一方、国内メーカーの蓄電池は価格低下が進み、補助金や一括見積りでさらに低価格で購入できる可能性もあります。パワーウォールはこれまでに終了した国の補助金を含め、自治体の補助金の対象にはなっていません。

続報をあと何年も待ち続けるかわからないテスラの蓄電池を待つより、他社でも蓄電池を検討するべき段階だと言えるでしょう。

初期費用を安くする最も簡単な方法は「一括見積もり」です。実際の蓄電池を買い、設置したときの費用感を確かめつつ検討してみましょう。

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蓄電池は太陽光発電「2019年問題」に需要増


蓄電池は、災害への備えとエネルギー活用の効率化に対する需要が大きいものです。2018年は北海道の大規模停電を伴う震災により、蓄電池への関心が明らかに高まった年でもありました。

さらに、住宅で太陽光発電を行っている人の一部に影響がある「2019年問題」への対策として注目が集まっています。

2019年問題とは

2019年問題とは、住宅用太陽光発電の「余剰電力買取制度(後から固定価格買取制度へ統合)」が始まった当初から売電を行ってきた人に影響のある話です。同制度で定められた10年間の固定買取価格が満了し、売電と自家消費はこれまでと同様に可能ですが、1kWhあたり48円といった買取価格が保てなくなるのです。

固定価格買取期間が終わったとき、売電できても買取価格は高くて10円前後になります。買取価格の低下は、大きな影響をもたらすでしょう。売電収入が大幅に減少し、同時に自家消費の経済的メリットが一気に高まることが考えられます。

自家消費の経済的メリットとは、太陽光発電の電気と電力会社から買う電気の差額です。太陽光の電気が1kWhあたり約10円で、電力会社の電気が約27円ならば、太陽光発電の電気を自家消費したほうが得だということ。

つまり、2019年問題の正体は、売電よりも自家消費で電気代を節約するほうがお得な状況に急転換されることなのです。

蓄電池の流通が増えると価格が下がる

この場合、蓄電池を設置する経済的メリットが高まります。発電した電気を溜めて夜も使えば、電力会社から買う電気の量を減らせて電気代を大きく節約できるからです。

こうした需要の増加要因が重なり、蓄電池業界の動きが活性化しつつあります。需要の拡大と販売量の増加が競争力を高め、しばらくは価格低下の傾向が続くと考えられます。

ただし、補助金などを使うなら早めに購入するのが良いでしょう。

安くなった蓄電池をさらに安く買うには?

蓄電池は価格が安くなってきており、一般家庭でも手が届きやすくなってきています。自治体の補助金が受けられれば、さらに低価格で購入できるかもしれません。とはいえ、高価な製品だけに、気軽に購入できるものではありませんよね。

購入後に後悔しないためにも、機種や設置業者は慎重に選びたいものです。

そこでおすすめしたいのが、一括見積りです。複数の業者の見積りを一度に取り寄せると、不当に高額な見積りを見破り、価格交渉も有利にできます。蓄電池のプロだけを集めた一括見積もりを最大5社まで無料で行える、タイナビ蓄電池をご利用ください

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