太陽光発電システムを利用する際に心配される事の一つに、落雷被害があります。もちろん、金属で作られている機器ですので心配な部分ですね。
また、ソーラーパネルだけではなく、周辺機器の故障などの心配も出てくると思います。

ここではそんな落雷の被害や対策などを紹介したいと思います。

落雷の種類から見る影響とは?

落雷と一言で言っても、大きく分けて2つあります。
一つは「直撃雷」です。対象そのものに落雷することを言います。

電気機器であれば間違いなく破壊するだけの落雷です。よく、ゴルフ場などで大きな木の側で、雨宿りを行なっている時に落雷に会う事がニュースなどで報じられますが、このタイプの落雷です。人体の場合、死亡率は70%以上とも言われています。

もう一つは「誘導雷」です。付近周辺に落雷した際、発生した電圧が誘導電流を起こし、周囲に影響が出る雷の事です。直撃雷と同じように、家電などを破壊する原因になりますが、その影響は電圧、電流共に小さいものです。

しかしケーブル送電線を伝う事があり、パソコンなどに規定以上の電圧がかかることで、故障してしまうこともあります。

大きく分けましたが、落雷被害の大半はこの誘導雷の影響が大きいでしょう。範囲も広く、小規模ながらも確実にダメージを与えるものです。

ソーラーパネルの落雷被害の可能性

実際のパネルへの雷の被害報告は少ないです。高さのあるところに落ちやすい雷は、ソーラーパネルを付けたからと言ってそこに集中的に落ちる事は極めて考え難いのです。

戸建て住宅にはもちろんTVアンテナがあります。そのテレビアンテナに落雷したことはほとんどないはずです。パネルは平らな上、TVアンテナよりも落雷に合いにくい設計なので、パネルへの落雷被害としては、大きな心配はないと言えます。

誘導雷で太陽光発電への可能性は?

実際に報告されている、太陽光発電の落雷被害の影響として、誘導雷によるものが存在します。ソーラーパネルには問題ないものの、パワーコンディショナが誘導雷の影響で破損、故障をしてしまうことがあります。

どうしても電圧、電流をコントロールする部分なので否めない部分でもあります。しかし、太陽光発電システムは、こういった誘導雷の対策をしているので、システム全体までの被害は避けられるようになっています。

保証や修理として、基盤の一部の交換などの必要はあるものの、最小限で食い止められる様になっているのです。

落雷の影響を受けるのはパワーコンディショナ

以上の事例から見て、系統連系型の太陽光発電システムの中で、影響を受けやすいのは、「パワーコンディショナ」であり、その受けやすい雷は「誘導雷」である事がわかりました。

誘導雷対策があるとは言っても、やはり影響を受けて故障や破損をしてしまっているのが現状で、実際に防げる限界もあります。

落雷被害への対策方法は?

しかしこういった落雷被害に対して、一般的な系統連系型の太陽光発電システムでは、保障を設けているメーカーもあります。大手メーカーでもある、京セラやパナソニック、サンテックパワーなどは落雷被害への保障があります。

別途申し込みや、金額の上限がありますが、そういった不安がある方などには、契約の段階で内容確認と同時に保障を付けるといいでしょう。また、落雷被害は保障の対象にしていないメーカーもありますので、保障内容の再確認なども行なうといいですね。

トラブルの際すぐに駆けつけてくれる施工店と契約する事が重要

実際に、落雷被害はソーラーパネルよりも電圧、電流などの系統連系のパワーコンディショナの方が影響が少なからずあるということが分かって頂けたのではないでしょうか。

施工販売店によっては、アフターメンテナンスの際早急に動いてくれない会社もあります。本来であれば落雷の影響で機器が不具合になった場合、現状確認にきてくれるのが施工販売店ですが、責任の所在や保証内容の確認等で長い時間がかかってしまう会社もあります。

アフターメンテナンスに力を入れています。という会社でも、どのように力を入れているのか?すぐに駆けつけてくれる体制が整っているのか?契約時に複数社を比較して確認する事が重要です。

対策や保障なども確認して、安心安全な太陽光発電を行いたいものです。