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太陽光発電の仕組み・基礎知識

固定価格買取制度の仕組みとは?

公開日:2016年11月21日
固定価格買取制度とは、太陽光発電など再生可能エネルギーで発電した電気を電力会社が一定価格で買い取る制度のことです。毎年その買取価格が決められており、その価格は年々下がってきているものの、マイナスにはなっていませんので損をするレベルではないと言われています。

固定価格買取制度の詳しい仕組みとは


固定価格買取制度とは、再生可能エネルギーで発電した電気を買い取る制度です。再生可能エネルギーには太陽光発電をはじめ風力発電、水力発電、バイオマス発電、地熱発電とあり、国が定める要件を満たした設備で作られている電気が対象となります。

一般家庭などで設置される10kW未満の発電設備では、発電した電力は自家消費用として優先的に利用されます。その上で電気の発電量が使用量を上回った時、つまり余った電力が買い取られて売電収入となり、それ以外の設備では発電した全ての電力が買取対象となります。

発電された電気は、電力会社の送電線から電力会社に送られ買い取られます。その際かかった費用については、電気を利用する全ての人の毎月の電気代の中に、電気の使用量に応じ再生可能エネルギー賦課金として組み込まれ負担する仕組みになっています。

再生可能エネルギー賦課金は、毎月ポストに入れられている「電気ご使用量のお知らせ」に記載されています。計算式は「使用した電気量(kWh)に2.25円/kWh」。ただし、国が認める事業所などでは8割ほど免除されています。

設置容量で異なる太陽光発電の2種類の買取システム


設置容量10kwをボーダーラインに、以下なら余剰買取制度を、以上なら余剰買取制度もしくは全量買取制度のどちらかを選択できるようにしています。ちなみに、前者のシステムを住宅用、後者を産業用と呼んで分けています。

余剰買取制度(住宅用)の仕組み


一般家庭では大体4~5kW程度の設置となりますので、余剰買取制度が適用されます。余剰買取制度とは、あまった電力を売電して収入にするもの。買取期間は10年で、一度決められた金額は変わりません。

この制度では、地域によって出力制御対応機器設置義務のあり・なしが決められており、北海道電力・東北電力・北陸電力・中国電力・四国電力・九州電力・沖縄電力では設置を義務付けられています。この出力制御対応機器設置の代金も考えて、売電価格は設置義務がないところよりも数円程高くなっています。

全量買取制度(産業用)の仕組み


全量買取制度では、電力会社から電力を買いながら発電した電力を全て売電。買取期間は20年と長くなっています。

10kw以上の設置となると、アパートやマンション、工場や空き地といったかなり広いスペースが必要になりますので、それらの物件や土地を持つオーナーもしくは法人しかできません。

売電価格は余剰買取制度よりも高く設定されているので、売電収入も高くなります。しかも、法人向けの「グリーン投資減税」および「生産性向上設備投資促進税制」といった税制優遇もあります。

固定価格買取制度を受けるために必要な認定手続き


固定買い取り制度を適用させるには、買取対象設備である事を国に申請し、法令で定める要件に適合しているかどうかの認定を受けなければいけません。認定基準については太陽光・風力・地熱・水力・バイオマスとそれぞれに異なり、認定が下りるまでには1~2ヶ月ほどの期間がかかります。特にバイオマス発電は時間がかかるものとなっています。

再生可能エネルギー賦課金の金額はどうやって決められているの?


再生可能エネルギー賦課金は、電気を使うすべての人が負担しなければいけないもので、電気料金の一部に組み込まれています。金額は電気の使用量によって異なり、たくさん使うほど再生可能エネルギー賦課金も金額が大きくなります。

単価は、経済産業大臣を中心として毎年決められ、全国一律になるように調整されます。買取価格だけでなく、年間でどれくらいの再生エネルギーが使われるのかを予測して金額を決定します。実際の数値が推測した数字と差があるようであれば、それは翌々年の調整時に反映されます。

再生可能エネルギー賦課金は、再生可能エネルギーの普及を願ってできました。普及がすすめばエネルギー自給率も高くなり、化石燃料などの利用も減り環境にも貢献できます。


住宅用(10kw以下)の売電価格はいくら?


10kw以下の住宅用売電価格は年々下がっている


売電価格は年々下がってきており、住宅用でいうと下記のような下がり具合になっています。

2010年…48円/kWh

2011年…42円/kWh

2012年…42円/kWh

2013年…38円/kWh

2014年…37円/kWh

2015年…35円/kWh、出力制御対応機器なし33円/kWh

2016年…33円/kWh、出力制御対応機器なし31円/kWh

北海道電力・東北電力・北陸電力・中国電力・四国電力・九州電力・沖縄電力において需給制御があるエリアでは、2015年4月以降の設置分に対して出力制御対応機器の設置が義務となり、対応しているかどうかでも価格が大きく変わるものとなっています。出力制御対応機器は利用者がその費用を出すことになっているので、その分も含めて金額が高く設定されています。

売電価格が下がる理由


毎年、売電価格が下がる理由としては、太陽光発電を導入しやすくする為に固定価格買取制度といったお得な制度を設けたからです。固定価格買取制度や太陽光発電の技術向上からも普及がすすみ、パネルの価格も下がってきています。

金銭面の負担も数年前と変わってきているので、売電価格をいつまでも高い金額で設定しなくてもいいと判断されたのです。つまり、売電価格は下がってきてはいるけれども、トータル的な金銭面の負担はあまり変わっていないのです。

産業用(10kw以上)はいくら?


産業用太陽電池への固定価格買取制度の売電価格は、下記のような流れを見せています。

2011年以前…系統電力とほぼ同じ金額で、電力会社が自主買取。約24円程。

2012年…40円/kWh*7月より固定買取制度実施スタート

2013年…36円/kWh

2014年…32円/kWh

2015年…29円/kWh

売電価格は住宅用よりも安く、税金が付いての金額となります。

2012年から始まった、産業用太陽電池への固定価格買取制度


太陽光発電の売電制度を国として設けたのは、2009年からです。制度が確立されるまでは、発電所ごとに電力会社が買取をしていました。単価は系統電力と同じぐらいであったことからも、魅力を感じる人が少なく、普及を促すほどのものではありませんでした。

そうしたことから、2009年から2012年の間に、住宅用・家庭用で高めの売電料金が設定され一気に普及がすすみました。世界でも設置率が上位に入ったほどです。

特に2012年は、産業・事業用の太陽光発電においても固定買取制度が適用されることとなり、設備容量の大きさをぐんと伸ばしています。

2017年度以降の売電価格の推移


2017年度以降、売電価格の決定応報が変更になる可能性があります。10kw以下の住宅用における余剰売電では、毎年2~3円程度の引き下げが予想されており、2019年には24円/kWh前後まで下がる可能性が大です。

一方、10kw以上の産業用における全量売電でも同じような下がり具合が予想されており、2019年には18円/kWhになるのではといわれています。しかも、10kw以上の産業用のなかでも大規模発電システム(メガソーラー)にあたる場合は、入札制度が適用される可能性もでてきているのです。

固定価格買取制度を活用したいなら早めの導入を!


太陽光発電の売電価格が今後もどんどん値下がりしていく事はほぼ確実ですが、引き下げられるのは「導入時の売電価格」なので、契約後に引き下げられることはありません。ですから、早めに導入・契約をしてしまったほうが高い売電収入を得る事ができます。

太陽光発電の導入を促進するために、2012年7月からスタートした固定価格買取制度。一般家庭では余剰買取制度が適用されていますが、その売電価格は年々下がってきています。売電収入も考えているのであれば、早めの導入が必要と言えます。