ページトップ

太陽光発電の仕組み・基礎知識

太陽光発電の設置条件とは

公開日:2017年4月18日
一般家庭で太陽光発電を設置するにあたっては、さまざまな条件をクリアしなくてはなりません。設置条件としてはどのようなものが挙げられるでしょうか?

理想的な太陽光発電の設置条件


○雪があまり降り積もらない地域で、海風などから運ばれてくる塩の害がない。
○屋根は広くて角度は30度前後、南向きでパネルが4kw以上置け、仕事などで昼間はあまり在宅していないので電気を使わず半分以上は売電することができる。
○ローンを組む必要がなく、1kw当たり30万円前半ぐらい

これらの条件は、太陽光発電をする上で最高の条件と言えます。雪や塩害などに対応している太陽光パネルもありますが、発電量が低くなったりトラブルが発生するリスクもあるので絶対に大丈夫とは言えません。

太陽光発電の設置に適した屋根とは?


太陽光発電の設置で、特に重要となるのが屋根です。広くて角度は30度前後、南向きでパネルが4kw以上置けるのが理想的です。ただ、この条件に当てはまっていないとダメという事はありません。

東側や西側は、南側よりも低く、6分の1ほど下がるものとなります。研究から東側も決してメリットがないわけではないことがわかっており、電力の消費が増える時間帯に発電できるといったことが言われています。なぜなら、東側に設置した太陽光パネルで早い時間から発電し、夕方までカバーできるからです。

南側よりも売電量が少ないものの、発電時間は長いのでカバー力はこちらのほうが上とも言えるのです。

太陽光発電の設置に屋根の角度が関係する理由


太陽光発電の発電量を上げるには、屋根の角度は30度前後が理想的です。なぜなら、太陽光が屋根に直角に当たった時が一番効率良く発電できるからです。

太陽の角度は時期によって変化し、夏は高い位置から差し込み、冬場は低い位置になります。そのことから30度前後が望ましいと言われているのですが、地域による多少の差を考慮しないといけないので、北海道では40度前後、沖縄で25度前後が最適といわれています。

また、日照量も地域によって大きく異なります。日照量が少ないからといって太陽光発電が不向きだということもなく、実際に日照時間が短い北海道などにメガソーラーなどの設置が集中しています。

ちなみに、日照時間が長いトップ3位は宮崎県・愛知県・高知県で、ワースト3位は島根県・秋田県・山形県。その差は年間600時間になるといったデータもでているのです。

多種多様な屋根に対応


日本の屋根の形は、寄棟、切妻、入母屋、陸屋根とさまざまです。さらに、屋根材もスレート材、和瓦、洋瓦など種類が豊富です。こうした多種多様な屋根に太陽光発電は設置できるのかというと、ほとんどが架台を設置することで可能となっています。

ただ、屋根材(瓦)が割れやすいものだったりすると、屋根とシステムを固定する際にヒビが入ってしまうなどのトラブルが起きることもあります。

寄棟屋根…台形や三角形をしているため専用のパネルを使用。無駄なくすっきりと配置できます。
切妻屋根…屋根一面の面積が大きく、効率的な発電が可能。設置スペースも確保しやすく、導入コストも安くなります。
片流れ屋根…一方向きだけに傾斜した屋根。最も有効な向きは南向き。
陸屋根・折板…架台で角度をつけて配置しなければならず、コストが高くなりやすいですが、裏面に出来たすき間からパネルが冷やされて発電効率が上がるといったメリットもあります。

天気が良くても発電量が低い理由


太陽光パネルは、気温が高くなると発電量が下がる性質があります。これは、シリコン内部の電子が入れなくなる部分の温度が上がる事で大きくなってしまうからです。

天気が良くても思ったほど発電しなかった時は、太陽光パネルはまさにこういった状況になっているのです。太陽光パネル内部の温度は、特に夏場は60℃~80℃といった高温になり、発電量を低下させてしまいます。

また、パネル周辺に建物や木などの影ができてしまう事でも、発電量は大きく下がるものとなります。ただし、それでも乱反射によって光の照射が少しはあるので、発電量が「ゼロ」になることはありません。

各メーカーの工事基準を守って設置


太陽光発電の寿命を短くしたりトラブルを起こしやすくするのが、工事基準を無視した無理な設置です。各メーカーでは、安全なシステム設置や正常稼働のための施工基準を設けていますので、それを順守して設置しなければいけません。築年数・基準風速・塩害・積雪・設置場所の高さ・モジュールの設置範囲などが細かく設定されています。

屋根や家の構造がパネルの重さに耐えられるかチェック


太陽光パネルの重さは、1システム3kwあたりで200~300キロです。これを屋根に載せるのですから、設置する際にはしっかりと固定できるだけでなく、家全体がその重さに耐えられる造りでないといけません。これらの条件をクリアできない場合は、補修工事が必要となります。

屋根への固定方法は素材によって変わりますが、瓦屋根の場合では瓦の一部を取り外し、パネル固定用の金具がついた瓦に取り換えて、パネルが動かないようにします。ストレート屋根の場合では、屋根に直接金具をビスで固定し、防水加工してパネルを取り付けます。

ただ、屋根材の下地に断熱材を入れて、チップ材でサンドイッチ構造にしている屋根はビスが固定できないので、設置は難しくなります。他にも家の構造から設置できない事があり、設置前に屋根や家の耐久性は必ずチェックしたいものです。特に築年数が長い家は要注意です。

太陽光パネルの寿命はどれくらい?


太陽光パネルの寿命は一般的には20年程といわれておりますが、海外メーカーでは25年の出力保証を付けているところもあります。基本的に掃除などのメンテナンスは不要となっていますが、屋外に設置されているので汚れも蓄積しやすく、それが元で発電量が下がる可能性もありますので、定期的に専門家による外観チェックはしておきたいものです。
もちろん発電量も注意してみておきます。

太陽光発電はパネル以外にもさまざまな機器が接続されているわけですが、パネルと同じくらいに重要な機器であるパワーコンディショナーの寿命は、10年と短いものとなっています。

パワーコンディショナーは、パネルで発電した電気を家庭でも使えるように直流から交流に変換する装置ですが、その際に熱を発生します。精密機械は熱に弱いですから、10年程でメンテナンスや交換が必要となるのです。

契約時に確認しておきたい定期検査のこと


太陽光発電の定期点検は、主に販売施工会社のJPEA認定PV施工技術者もしくはメーカー認定技術者などの有資格者によって行われます。資格を持っている人や認定技術者がいなければ、販売代理契約を結べません。

設置時には、有資格者の名前とあわせて、定期点検スケジュールについてもしっかりと確認をしておくようにしましょう。ちなみに、定期点検では、製品点検・運転点検・数値測定が行われます。

製品点検では太陽電池モジュール・接続箱・パワーコンディショナー・昇圧ユニットを点検し、運転点検ではパワーコンディショナー・昇圧ユニットの動作確認を行います。そして、太陽電池・電力系統の電圧測定や太陽電池・機器間の絶縁抵抗測定などの数値測定を行います。

メンテナンスにかかる費用


販売施工会社による定期点検などは、無料で行っているところがほとんどです。ですが、有料でおこなわれている場合では、1回あたり1~2万円程かかっているようです。

また、寿命が短いパワーコンディショナーの修理には10万円、メーターの修理には1万円程かかっているようです。自然災害については無償保証などで対応できますが、上限金額などが設けられていることもあり、それを超えると有償となるので注意が必要です。

さまざまなケースで設置できるように考えられている太陽光発電ですが、状況によっては難しい事もあります。太陽光発電システムを導入する際には、設置可能かどうか十分に検討してから決めるようにしましょう。