分譲太陽光発電や野立て太陽光発電は、発電した電気を全て売電できる産業用太陽光発電での利用として大きなメリットがありますが、数百万円から数千万円の自己資金が必要になります。初期費用を準備出来ない方や、リスクを懸念させる方には、少額から投資できる「太陽光発電ファンド」があります。
ここではそんな「太陽光発電ファンド」について解説していきます。
太陽光発電ファンドとは?
出資者の資金で、大型太陽光発電所を建設し、発電した電力は全て電力会社に売電を行います。その収益を受けた合同会社が出資者の方々に利益を分配するという仕組みになっています。
合同会社では受け取った売買収益からメンテナンス費等の必要経費を控除した残額(営業利益)を出資者の出資割合に応じで分配金として支払うシステムとなっています。
太陽光発電ファンドのメリットとは?
一口50万円からの出資が可能であることが一番ではないでしょうか。
平均分配率は8.5%程度、100万円の出資では10~12年程度で100万を回収できる計算になります。また、余剰電力の買取ではなく、全量の売電が可能になるので、10kw以下の住宅用太陽光発電よりも効率よく売電収益を手に入れる事ができます。
買収期間も再生可能エネルギー全量買取制度が適用されるので、期間も長く安定した投資が可能です。また、出資金は特定の太陽光発電所建設のみに投資されるので、太陽光発電設備は安定稼働が見込まれます。
太陽光発電も元々低リスクな投資とされていますが、更に低リスクな投資と言えます。
野立て太陽光発電と同様の享受が期待できるのか?
野立て太陽光発電は住宅用太陽光発電の余剰電力とは違い、20年間の売電の買取期間が保証されています。太陽光発電ファンドの場合も同じ事が言えます。
では、どこが野立て太陽光発電と違うのかというと、投資金額として圧倒的に低リスクで済む点です。1口50万円とサラリーマンの方でも出資しやすい金額で、その他に導入費用等もかかりません。こういった部分で初期投資が少なく、安定した分配金が割り当てられるメリットがあります。
しかし、野立て太陽光発電は自己負担で投資のしている分、売電収入は全て自分のものです。割り当てられる事もないので、享受できる金額としてはリスクを取っている分ご自分で行った方が大きく見込めます。特に事業をされている方は自身で一括償却などを利用し、税金対策を行なうことができます。太陽光発電ファンドの場合、法人税は課税されません。出資者は分配される配当利益について源泉徴収をされます。こういった面では太陽光発電ファンドは低リスクで非常に安定していると言えます。
利率はどれくらいの商品が売られているか?
実際売られているファンドの利率は8%前後です。出資者の数によってもこの部分は大きく変わりますし、配当金の大小はあります。今は利率が高いので、どの商品も人気です。
利回りは多少前後することが予想されますが、基本的に運営している会社が安定していれば配当金が発生します。この点については太陽光発電ファンドの利率を考えた時に安心できる部分だと言えます。逆に言えば出資を行なう会社の選定はしっかりと行う必要があるという事でもあります。
太陽光発電ファンドならではの注意点とは?
注意が必要なのは、太陽光発電は国の全量買取制度があってこそ成立している投資と言うことです。また、民間の進めている太陽光発電ファンドの投資収益を国が保証する訳でもありません。
「太陽光発電ファンド」という「投資」である以上リスクが全くない訳ではありません。もちろん全量買取制度の期間は20年とされており、一般的にこれを保証とされていますが長い年月で何が起こるかわかりません。
また、産業用太陽光発電の普及が進んで行くと、国民の負担する買取コストは膨大なものになります。他の投資も当然世の中の動きに左右されていますが、太陽光発電の投資も例外ではないという事ですね。
低リスクの太陽光発電ファンドは、これからも個人向けとしてどんどん発売されていきます。1口単価が低いので、手が届きやすい投資でもありますが、デメリットやリスク、注意点も踏まえてじっくり検討しましょう。
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