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設置費用・価格と収益性

太陽光発電で障害になる電圧抑制とは?

公開日:2017年1月26日
太陽光発電を設置し、節電することで余った電気を売る売電。たくさんの量を売電したいと考えても、電圧抑制によって思うようにいかない可能性があります。この電圧抑制は、電圧上昇抑制や出力抑制とも呼ばれています。

電圧抑制とは電力会社と一般家庭での電力操作


太陽光発電を設置しても、24時間発電しているわけではないので、夜間は電力会社から買電することになります。つまり、電力会社から電線を通って家庭内に届けられます。売電の場合では、家庭内から電線を通って電力会社に流れ、どれくらい流したかは売電メーターでわかるようになっています。

電線内の電圧は一定の範囲にキープされている


一般家庭における電圧は、100Vの交流電力が供給されていますが、電線内部の電圧は変化する為、必ずしも100Vであるとは限りません。例えば、近い距離内でたくさんの電力を使うような事があったら、電線内の電圧は下がる事もあります。元の使用量に戻ると、電線内の電圧は一気に上がってしまうのです。

でも、あまりにも電圧の変化がコロコロ変わり過ぎてしまうのも問題。トラブルを避けるためにも、電力会社では「トランス」と呼ばれる変圧器で電圧を調整しています。トランスは電信柱の上部にある、大きなポリバケツのような形をしているもの。法律では101Vを基本に上下6Vは超えないように規定しており、30分間の平均値に大体95V~107Vの間にキープされているのです。

電線内の電圧が高くなると電圧抑制が起こる


電線内の電圧は90V~107V、平均して100Vになるように調整されています。太陽光発電の電圧が電線内の電圧よりも高くなると売電でき、「パワコン」と呼ばれる機械がそのコントロールを担っています。パワコンの出力電圧は基本的には107Vに設定されているので、107V以上で売電が可能となります。その為、電線内の電圧が一時的に107Vを越えているような状態では、発電した電気は電線内に流れないので売電はできない状態になります。

これが、電圧抑制もしくは電圧上昇抑制、出力抑制と呼ばれています。電力会社でも電圧をコントロールしていますので、電圧抑制が長く続くことはありません。

電圧抑制が発生しやすい環境とは?


トランスが設置されている電柱から遠く離れている、配電系統の末端にあるといった家庭では、電圧抑制が発生しやすいといえます。トランスに近い場所にある太陽光発電で逆潮流させてしまうと、配電線の電圧が上るからです。

また、電柱から家庭への電線の距離が長い、引込点からパワーコンディショナまでの距離が長い場合でも、電圧降下が発生しやすくなります。この場合、引込線や内線を太くするなどの対策でリスクを軽減することができますが、自己負担での工事となってしまいます。

さらに、家の近くに工場があると、工場の稼働時間によって影響を受けることも。稼働している時には電力がたくさん消費されているので、電線内の電圧は低くなり売電しやすなります。ところが、稼働がストップすると電力消費が低下して電線内の電圧が上昇。電圧抑制が発生しやすくなるのです。

電圧抑制の対策


電圧抑制は一時的なものが多いのですが、あまりにも頻繁におこるようであれば電力会社に相談し、電流と電圧を計れる測定器を取り付けてもらうようにします。

また、パワーコンディショナーの電圧設定値を上げる事も一つの方法ではありますが、ただし、電気事業法という法律に違反しないように注意が必要です。電圧については、100V供給の場合では101V~107Vを超えないようにと定められています。しかも、家庭内で使う電気機器は100Vや120Vに対応しているのがほとんどであるとはいえ、100Vの電気機器に110Vの電気を流すと故障の原因になることもあるのです。

他にも、自分の家の引込柱にトランスを新設する、引込線や内線を太い線に張り替えるといった方法もありますが、自己負担での費用が発生します。どれくらいの費用がかかるかは、状況によって変動します。

電圧抑制におけるパワーコンディショナの役割とは?


太陽光発電パネルで発電される電気は直流電流なので、そのまま使うことはできません。使用するためには交流電気に変換する必要があります。また、発電で得た電気の電圧はとても不安定でもあるので、うまく調整する必要があります。これらの働きをするのがパワーコンディショナです。太陽光発電パネルで発電した電気を交流電力に変換し、整えるのです。

パワーコンディショナの働き


パワーコンディショナには電気を交流電気に変換し、不安定な状態を整えるだけではありません。他にも、最大電力点追従制御(MPPT制御)、高調波抑制対策(PWM制御)、系統連系制御(電圧形、電流制御)、力率制御(電圧上昇抑制対策)といった働きがあります。

最大電力点追従制御とは、最大になる出力電圧で電流を取りだす為の制御装置。不安定な発電状況になった時、効率的に自動でコントロールして電力を取りだします。

高調波抑制対策は、高調波電流が発生しても一定の範囲内に抑えて連係する系統への電気的な障害をできるかぎり最小化。そして、系統連系制御は、売電するために必須の逆潮流に対応したシステムをいいます。

パワーコンディショナは、これらの機能でトラブルを起こさないようにコントロールし、系統連系を守っているのです。

パワーコンディショナの変換効率


太陽光発電パネルで得た電力は、パワーコンディショナで整えられる過程で減少します。この変換効率といい、100%に近いほどいいのですが、メーカーによって異なります。発電率が高くてもパワーコンディショナの発電効率が低いと、最終的な発電量が少なくなってしまいますので注意が必要。

パワーコンディショナを選ぶ際には、変換効率を忘れずにチェックします。とはいえ、一般的に太陽光発電システムを導入する際には、パワーコンディショナもセットになっていることが多いので、選択の自由がない状態です。

パワーコンディショナの寿命は、10年~15年程です。太陽光発電モジュールの寿命は30年~40年といわれていますが、出力が保証されているのは20年程です。これだけの差があると、途中でパワーコンディショナの交換が必要となります。

太陽光発電の出力に関するルール


2015年1月に、太陽光発電による出力制御ルールが変わりました。これまで500kW以上の設備に限定されていたのが、家庭用を含む500kW未満に。日数も、1年間に30日だったのが、360時間に変更されました。出力制御をおこなう為、遠隔出力制御システムの導入が義務となっています。

この出力制御とは、電力会社による太陽光発電設備などの電力系統への接続に対して制限を設けることをいいます。電圧抑制は電線内の電圧を整える為におこなわれますが、出力制御は電力の受給をコントロールするためにおこなわれるのです。

出力抑制でトラブル回避


太陽光発電システムの導入が増えている事から、供給過多となりバランスを崩す可能性が高くなっています。これは変電所などへダメージを与え、逆流してしまうと大規模停電を発生させてしまう恐れもあります。安定した供給を守るためにも、出力制御をおこない需給バランスを整えるのです。

電圧抑制は、電力会社の電力系統の状況によって発生しています。太陽光発電システムに問題があるわけではないので、まずは電力会社に連絡して調べてもらうようにします。電圧抑制を起こしやすい環境にあるのであれば、その改善に働きかけなければ、いつまでたっても思うような売電量を得る事はできないのです。

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