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太陽光発電の仕組み・基礎知識

なんで太陽光発電の事をPVって言うの?

公開日:2017年4月10日
太陽光発電とは、太陽から発生される光を太陽光パネルで受け止め、家庭で使用できる電気に変換して供給するシステムの事です。別名「PV」と呼ばれることもありますが、これは「Photovoltaic(フォトボルタイク)」という意味をもちます。

「Photovoltaic」とは?


Photovoltaicとは、英語で「光起電性」という意味を持ちます。ちなみに発電は英語で「Power Generation」。日本では太陽電池を「Solar Cell」と呼ぶ事が多いですが、海外ではPhotovoltaicもしくはPVと呼ぶことがほとんど。「Photovoltaic Power Generation」で、太陽光発電という意味を持ちます。

PVシステムとは?


PVシステムとは、太陽電池や接続する周辺機器などをひっくるめたシステムをいいます。基本構成としては、太陽電池を発電、直流電流を交流電力に変換するインバータ、充電するための蓄電池、電力会社との売買をする系統連系システムなどです。目的に応じて構成内容は変わり、さまざまな種類のPVシステムが構築されています。

PVシステムは、独立システムと系統連系システムの2つのタイプに分けることができます。2つの違いは、系統方から独立しているかしていないか。また、蓄電池の有無や直流負荷と交流負荷の違いでも分けられます。他にもシステム内容でさらに細かく分類されるので、どのようなPVシステムを構築していくのが、よく考える必要があります。

家庭用電力に変えるインバータ


太陽電池によって発電した電気は直流なので、そのままでは家庭用電気として使う事はできません。家電製品の多くが交流なので、インバータで直流から交流に変換する必要があります。インバータは電力変換だけでなく、安定した電気の供給をおこなうための電圧・電流調整機能や周波数調整機能、無効電力調整機能といった働きも持ち合わせています。

電気を有効活用する電力会社との繋がり


太陽光発電は、太陽の光がなければ発電することはできませんので、天候によって大きく左右されるものとなります。夜間はもちろん雨や曇りの日などは、十分な発電量は見込めません。そうした不安定な供給量を補うには、蓄電器が有効な手段となります。発電量が多い晴れた日に、使い切れなかった電気を蓄電池に貯めておき、夜間などの電力が足りない時に放電して使うのです。

とはいえ、蓄電池だけでは不足してしまう事もありますし、逆に余ってしまう事もあります。そうした過不足分を補うために使うのが、電力会社との系統連系システムです。足りない分を買い取って、余った分を売却と、有効利用する事が可能となります。

また、系統連系システムでトラブルが発生し電力系統が停電してしまった場合、それに気づかずPVが運転を続けていると、重大な事故が発生する可能性があります。停電したので修理をしようとしたら、実は電気が流れていたなんてことになれば、作業する人が感電してしまう危険性もあります。そうした危険な状態をいち早く察知して停止させ、電力系統との繋がりを遮断する安全装置が系統連系装置であり、インバータと合わせてパワーコンディショナ(PCS)と呼んでいます。

PV施工技術者制度とは?


PV施工技術者制度とは、一般住宅へPVシステムを設置する際に必要な基礎的な知識・技術を習得していることを認定する制度の事です。JPEA(一般社団法人太陽光発電協会)が認証した研修機関において、必要な研修や認定試験に合格しなければいけません。研修は座学講習・実技実習・修了試験とあり、一定水準の習得ができれば認証研修修了証が交付されます。

認定試験は年2回あり、認定研修を修了された人はもちろん、各システムメーカー別の施工IDを取得しているなど、いくつかの条件があります。この制度は経済産業省の協力もあってできたものですが、あくまでもJPEAがおこなう民間の任意資格となります。

太陽光発電用語解説


太陽光発電にはPV以外にもたくさんの専門用語が使われています。一般の人からしてみれば「?」と思う事も多く、導入を考えている際の足かせにもなります。最適なシステム構築をするためにも、よく耳にする用語は覚えておくといいですね。

太陽電池セルとは?


英語で「photovoltaic cell」とも呼ばれる太陽電池セル。セルとは太陽電池の最小単位の事で、15cm×15cm程度の大きさで、シリコンの薄い板でできています。セル1枚当たりの出力電圧は0.5V~1.0V程と大きくはないため、1枚では必要な電力を得ることはできません。ですから、必要枚数のセルを直列に接続(セルストリング)して使います。必要な出力に応じたセルストリングを、直列もしくは並列に接続したものをセルアレイと呼びます。

太陽電池モジュールとは?


英語で「photovoltaic module」と呼ばれる太陽電池モジュール。モジュールは、セルを必要な出力になるように接続したセルアレイを保護したもの。環境に耐えるために封止をおこない、全体の強度を高めるために外枠をはめたりします。

その構造は、「スーパーストレート構造」「サブストレート構造」「ガラスパッケージ構造」とあり、それぞれに異なる特徴を持っています。スーパーストレート構造は、住宅の屋根に設置されるアルミ製の枠組みタイプで防水性に優れています。サブストレート構造はフレームを持たない簡単な構造のモジュールで、軽くて屋根などに負担はかけないものの耐環境性は低いものとなっています。ガラスパッケージ構造はガラスで覆った構造のモジュールで、シースルー化できるといった特徴があります。

単結晶と多結晶とは?


英語で「single crystal」もしくは「monocrystal」の単結晶と、「multicrystal」もしくは「polycrystal」の多結晶は、太陽光発電システムでもよく耳にする言葉で、どちらかの選択を迫れることもあります。どちらもシリコンを溶かして冷やし固めたものではありますが、その製造方法が異なります。1つの結晶から作られるのが単結晶で、複数の結晶から作られるのが多結晶です。

単結晶は昔からあるもので、太陽光発電の中でも実績もあるもの。シリコン原子が規則的に並んでいるので、そのパワーも最大限に活かすことが可能。高い変換効率を持つものとなっています。しかも、一つの結晶からできているので、モジュール表面に切れ目や割れ目がなくきれいな見た目をしています。ただ、純度が高いシリコンを使う為、製造コストはとても高いものとなっています。

多結晶は、製造コストを抑えるために開発されたもの。余ったシリコンなどを再利用して作っているので、その製造コストは安く大量生産も可能。ただ、たくさんの小さな結晶が集まっているので、発電量は単結晶に比べると低く、モジュール表面にヒビが入っているようにも見えると見た目的にもあまりよくありません。

独立系形太陽光発電システムと系統連系形太陽光発電システムの違い


太陽光システムは、電力会社との売買をするかしないかで、そのシステムが大きく変わってきます。電力会社との間で電力を売買するのであれば、系統連系形太陽光発電システムを。売買をしないのであれば独立系形太陽光発電システムとなります。

独立系形のメリットは、停電時や夜間でも蓄電で電気がまかなえること、導入コストが少ない事が挙げられますが、補助金が受けられないといったデメリットがあります。系統連系形のメリットは、補助金が受けられること、売電することで電気代が安くなることが挙げられますが、導入コストが高い事や停電や夜間の電力提供がないといったデメリットがあります。

最近の一般家庭における設置では、ほとんどが系統連系形です。

太陽光発電システムを設置するには、さまざまな専門用語が出てきます。これらをどの程度理解しているかで、比較・検討する際にも変わってきます。導入を考えている場合には、よく出てくる単語は調べて知っておくようにすると、ただ営業の人の言葉に流されることなく、本当に自分が必要とする納得できるシステムを構築する事ができます。