ソーラーパネル

太陽光発電の普及に伴い、ソーラーパネルの盗難事件が増加している現状に注目が集まっています。

ソーラーパネルがなぜ盗まれるのか、実際の盗難事例、そしてその対策方法について解説していきます。

どうして盗まれるのか?ソーラーパネルの盗難事例を紹介!

太陽光発電の普及に伴い、ソーラーパネルの盗難事件の件数も増えています。

2013年以降はメガソーラーや野立ての産業用太陽光発電のソーラーパネルが被害に合うケースも多いようです。実際に稼働している太陽光発電のソーラーパネルを盗む事は盗む方にとっても大変危険な作業です。

では、なぜこのような盗難事件が各地で起こっているのでしょう。ここでは、実際にあった盗難事例や、その目的、対策方法なども紹介したいと思います。

ソーラーパネルの盗難事例を紹介

茨城県では、建設途中の太陽光発電所からソーラーパネルが500枚盗まれました。発電所では41000平方メートルの広さに7300枚のパネルを敷き詰め完成する予定だったのですが、作業中に従業員が枚数が足りていない事に気づき発覚しました。

500枚という数から、複数の人間による犯行である事が予測されます。また、国内では産業用太陽光発電システムを狙ったソーラーパネルの盗難は相次いでいます。

ひたちなか市のメガソーラー施設ではソーラーパネル138枚が盗難被害に遭いました。この時の被害総額は約400万円となっています。

共通して言える事は、設置前の資材置き場などからの盗難が目立っている事です。実際に設置済みのソーラーパネルには電流が流れている為、リスクが大きいと言えます。
建設中の太陽光発電所などは特に注意が必要になってくるでしょう。

ソーラーパネル盗難の目的とは?

1枚およそ15キロもするソーラーパネルを盗んで一体どうするのか?気になりますよね。実行犯とそれを売る人間など複数に分かれ、盗難を行なっているようです。

売電目的として設置済のソーラーパネルは登録がされている為、簡単に再利用や売る事は出来ません。しかし、建設前のソーラーパネルや海外などに転売することで再利用を行なうケースが多いです。

事例から見ても福岡では、数千万円相当のソーラーパネルが盗難に遭い、その多くを暴力団組員が買い取っていたなどというケースもありました。建設前であっても、建設後であっても何かしらの盗難被害に合う可能性があると言うことがわかります。

こういった盗難被害を避ける為にもセキュリティはしっかり対策するべきです。

施工前から行なう盗難対策とは?

施工前や施工中の盗難は一番狙われやすいと思っていいでしょう。
仮に、セキュリティを万全にする予定で建設していてもその前の段階では、無防備な状態が多いのも事実です。そこで、施工する側も最低限の対策をとる必要があります。

下記のいずれかひとつでも対策すると有効と言えます。

  • 目:防犯カメラなどの設置で見られている事を意識させる
  • 光:窃盗犯にとって明るい場所は敬遠する要因の1つ。フラッシュ光などの設置は有効的
  • 音:赤外線などで感知、音を発する事が出来る事で警告が可能
  • 時間:窃盗の上で時間を要する場所を避ける事が多い。フェンス、有刺鉄線などで侵入に時間が掛かる事を知られる。

また、搬入する場所を特定の人間だけに教える、隠すなどの方法で盗まれやすい架台やソーラーパネルなどを守る様にしましょう。

設置後のメンテナンスと一緒に考えるような対策

発電所

メガソーラーや野立ての産業用太陽光発電システムの設置環境を考えると、盗難被害を受けやすい場所にある事が多いです。

メンテナンスがされていない、架台周りなどの雑草が伸びている、ソーラーパネルに鳥の糞が付いたま放っておかれている状態にあれば、監視がされていない、人が来ない場所なのだと印象を与える事は誰にでも一目瞭然です。

逆に、雑草の手入れ、ソーラーパネルが綺麗に掃除されている、メンテナンスはもちろん、防犯対策も行われているような発電所は窃盗犯から見れば、警戒して盗みに入るリスクを考え、犯行を踏みとどまらせる抑止力になります。

防犯対策では、遠隔監視システムなどを導入しておけば、人がいない発電所でもしっかり監視出来る上に防犯対策にもなります。

メーカーによっても変わりますが、今ではタブレットやスマートフォンからでも状況の確認が可能なので、常に監視が可能になります。
また、盗難保険などに加入することでリスク回避が可能になるとも言えますね。

ソーラーパネルの盗難被害はこれからも増えていく可能性が大きいと言えます。
しっかりとしたシステム管理を行なう事でリスクを減らしていけるものですので、防止や対策の方法は入念に行いましょう。