太陽光発電を設置した後の、トラブルへの備えを考えていますか? 雪やひょう、落雷や突風などの自然災害、石やボールの衝突など人為的被害、さらには家の火災など、太陽光発電の故障リスクは多岐にわたります。
太陽光発電に基本的についてくるメーカー保証もありますが、保証対象外のトラブルも多く存在します。そういったトラブルを補償する保険を組み合わせて、太陽光発電を長期間安心して使うことができるのです。
10年以上使い続ける太陽光発電ですから、保険に加入しておくことをおすすめします。
ここでは、太陽光発電の保険をムダなく選べるようになるために、使える保険と保証内容について解説していきます。
保険未加入でトラブルに無防備な太陽光発電が持つリスク
太陽光発電は長期間使うもので、トラブルも起こります。トラブル対策を何もしない場合、どんなリスクがあると思いますか?
火災や自然災害で太陽光発電が壊れた場合、修理もしくは買い替えの費用は全て自己負担です。屋根への落下物などによるソーラーパネルの破損にともなう修理費用も、全額自己負担です。
損傷が激しく、修理費用が出せずに撤去する状態になれば、ローンだけが残ってしまうリスクがあるのです。そして、太陽光発電が壊れただけなら、まだマシな方です。太陽光発電で、周囲の人や物に損害を与えた場合は、非常に大変なことにもなりかねません。
人や物へ損害を与えた場合は、その対象の価値を賠償するように求められる可能性もあるのです。ソーラーパネルからの落雪などで高価なものを壊してしまったり、人に大怪我を負わせたりでもすれば、請求される賠償金は数千万~数億円に及ぶことも考えられます。
なんだか太陽光発電はとんでもなくリスクが大きいように思えますが、ここまでに挙げたトラブルへの備えは全て、保険や保証でカバーできます。
太陽光発電は、安全性に配慮した設置方法をメーカーや施工店が練り上げており、多くのトラブルは防ぎやすくなっています。その上で、万が一に備えた保険に入っておくことは、10年以上の太陽光発電生活を安心して送るカギになるのです。
保険選びの前におさらい!太陽光発電の基本、メーカー保証
太陽光発電は複数の機材を組み合わせた発電機です。主要な機械はソーラーパネルとパワーコンディショナー(※)の2つで、どちらにもメーカー保証がついてきます。
※ パワーコンディショナー:ソーラーパネル(太陽電池、モジュール)で発電した電力を、一般家庭の家電で使えるように整えるための重要な装置
どのメーカーも、日本工業規格(JIS)で最低10年間は無償で保証するのが基本です。
メーカー保証が想定しているのは、製造上の問題による故障や、通常使用においての故障に対する備えです。つまり、太陽光発電を使うときの最低限の備えは、無償のメーカー保証でOKと言えるでしょう。
基本的に自然災害による損害はメーカー保証の対象外です。
メーカー保証で得られる備えはどんな内容か、チェックしてから他の保険を選びましょう。基本的なメーカー保証の、システム保証と出力保証について解説します。
発電システムの故障と発電力の低下は無償で10年以上保証される
システム保証(製品保証)は、機器の故障などを保証します。保証期間はメーカーにより違いますが、一般的な保証期間は10年~15年で無償の保険が使えます。追加費用を払って、保証期間を延長できるメーカーもあります。
出力保証(リニア保証)は、ソーラーパネルの発電力(出力)を保証します。もともと、ソーラーパネルは長期間使ううちに、発電量が少しずつ低下(経年劣化)するものです。出力保証は、想定よりも早いスピードで出力が低下してしまったソーラーパネルに対して、無償で修理や交換に応じます。
保証期間は10年~25年と、こちらもメーカーによって様々です。
有料で保証期間を延長できるところもあります。保証の条件はメーカーにより異なりますが、10年で発電出力が10%以上低下、20年で20%以上低下など、保証が受けられる期間と出力の低下率などが定められています。
ただし、お手持ちの太陽光発電が免責事項に該当すると、これらの故障や大幅な出力低下時も保証が得られなくなってしまいます。
メーカー保証は免責事項に注意! 知識と経験がある施工店を選ぼう
免責事項とは、保険などの提供者に不測の事態があった場合に、責任を免れる事項のことです。メーカーが定める特定の条件で起こったトラブルに関しては、無償修理や交換に応じないということです。
特定の条件とは、たとえば、メーカーの施工規定とは異なる方法で設置することです。勝手に改造するのも、保証対象外になる可能性が高いでしょう。太陽光発電は、安全に設置するためには知識が必要です。
そこで、ソーラーパネルなどのメーカーは、自社の商品を適切に設置するための講習を実施しています。きちんと教育をうけたと認定された施工会社は、メーカーごとに発行される施工IDを持っています。
これを持っていない太陽光発電の販売店や、施工店以外がおこなった作業での損害は、メーカー保証の対象外なのです。施工店と契約する前に、施工IDの有無を確認しておきましょう。
太陽光発電のトラブルを補償する保険の種類とそれぞれの保障内容
太陽光発電のメーカー保証だけでは、対応できないトラブルがあります。そこをカバーすることのできるのは、自然災害補償や施工保証、日照補償制度などの保険です。
保険の種類やそれぞれの補償内容、メーカー保証との違いや、補償の対象外となるものなども、合わせて紹介します。
住宅用火災保険・住宅総合保険
住宅に取り付けた太陽光発電は、建物の一部、あるいは家財として、住宅用火災保険による保証対象にできます。
住宅用火災保険の補償範囲は、火災や落雷、破裂・爆発のほか、台風や突風による風災、ひょうや雪による災害などが基本です。これらの補償内容のほぼ全てが、太陽光発電のメーカー保証では対象外となっているものです。
そこに、豪雨や洪水による水災や水ぬれ、外部からの物体落下等、騒擾(そうじょう)や集団行動に伴う暴力行為や盗難などの、動産総合保険の補償内容を加えたものが、住宅総合保険です。
保険会社によっては、住宅用火災保険に特約として、各補償内容を加えることができるものもあります。
すでに火災保険に加入している人も、太陽光発電を設置したときは、保険金額を増額することも検討しておきましょう。補償額が充分でなければ、修繕費や建て直し費用、修理費用が足りないような状況になってしまう可能性もあるからです。
無駄をチェック!太陽光発電のトラブルを補償する保険の入り方
保険料を少しでも安くおさえつつ、太陽光発電のトラブルに備える方法があります。太陽光発電の見積もりを取った段階で、保険の相談もしておくと良いでしょう。
まず、太陽光発電を買う前ならば、メーカー保証が厚いところを選びます。無料でできる補償範囲と、保証期間に注目します。有償オプションがあれば、その費用と拡張できる保証の内容もチェックしておきましょう。
一部のメーカーは、システム保証と出力保証と合わせて、火災保険で保証されるような範囲もカバーできる保険を提供していることもあります。
最も保険料を節約できるのは、メーカー保証による災害補償で、火災保険分を節約します。
しかし、無料では10年しか保証されない場合が多いです。保証が切れるタイミングで、火災保険の方に入り直す必要があります。
複数の火災保険に入ったところで、重複している部分の保険金はどちらか一方しかもらえません。火災保険は一本にまとめたほうが、無駄な重複をなくすことができ、余分な保険料を節約できます。
ただし、災害補償を提供していないメーカーもあり、必ずしもメーカーの災害補償が使えるわけではありません。希望するメーカーがあるなら、災害補償を取り扱っているかも確認しておきたいところです。
保険料の負担を少しでも軽くするためには、メーカー保証の災害補償や加入済みの住宅用火災保険を利用し、補償の重複を避けること。そうして、無駄な保険に加入しないようにすることが大切です。
災害補償があるメーカーの太陽光発電を、安く施工できる業者はどこ?
太陽光発電の備えとして最も重要なのは、保証が優れたメーカーの太陽光発電を、安く丁寧に設置してくれる施工会社と契約することです。
施工店が太陽光発電を設置するには、メーカーそれぞれの施工IDが必要です。希望する保証があるメーカーの商品を施工できる業者かどうか、事前に確認しておきましょう。
そして、その中で最も料金が安く、施工品質が高くて評判が良い施工店を見つけることが、太陽光発電のリスクを最小限に抑える最大のコツ。
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