「ソーラーパネルの日陰の影響はどれくらい?」
ソーラーパネルの発電量は、晴れている日に多く曇ってしまうと発電量は大きく低下します。曇ってしまうと発電量が少なるのは、雲が太陽の光を遮ってしまうから。ソーラーパネルに日陰を作ってしまうので、うまく発電できなくなってしまうのです。
その他にも日陰を作るものはありますので、多方面から日陰の可能性を考えていかないと大した発電量が得られないままになってしまいます。
日陰は雲以外からも
日陰は雲だけでなくビルや隣家、大きく成長した木、電柱やアンテナなどからも作られ、これらは太陽の角度から時間とともに範囲を変えていきます。普遍的なものだけあって、毎日の発電量に大きく影響を与えていきます。
太陽の光がよく当たる時間帯に日陰を作ってしまうものがあれば、太陽光発電の事を考えれば取り除いた方がいいでしょう。どかさなくても他の時間帯で補えるのであればそのままでもいいかもしれません。
また、パネルに直接当たっていなくても、周囲からの散乱光からも10~30%程の発電されます。アンテナのような細くて小さい影は、そんなに発電量に影響を及ぼさないものとなっています。
日陰によるロスを予防するバイパスダイオード
日陰は発電量を低下させるだけでなく、システム上においても不都合なこととなります。なぜかというと、ソーラーパネルは電気を発電していない状態では、電力の通りを悪くしてしまうのです。
発電した電力は隣のパネルへとどんどん伝達されていきますので、日陰の部分があると電力が通りにくくなり、その場で消費されてしまうのです。日陰によるロスを予防するために、ソーラーパネルにはバイパスダイオードが備わっています。
これは、日陰の部分を避けて電力を次に流すシステムです。ただ、このシステムがあるとはいえ、なるべくなら日陰はないほうがいいでしょう。システムがあるから安心するのではなく、日陰の原因を取り除くか、パネルの位置を変更するのが望ましいです。
日陰の面積ではなく回路へのかかり具合が重要
ソーラーパネルのどの部分に影がかかるかで、発電量への影響も異なります。一つの回路内に日陰ができてしまうとその回路はまったく発電しなくなり、他の回路だけで発電するようになります。
全ての回路に日陰がかかってしまうと全ての回路に影響がでることになり、通常の半分以下の発電量にまで下がってしまう事もあります。日陰の面積よりもどの回路にかかっているかで発電量は変わるのです。
数年後の状況変化の予想
ソーラーパネルを設置する際には、周辺の家との高低差や電柱、山、木々などによる日陰の影響を知る必要があります。さらに、太陽の軌道は季節によって異なるので、1日だけの観察ではなく1年を通じた状況把握も必要です。
もしも日陰ができてしまうようであれば、どれくらいの影響があるのかを年間を通して想定しなくてはいけないのです。また、今現在の状況だけでなく、将来的な状況変化の可能性も視野に入れます。
もしも隣の敷地が空き地であったら、数年後には建物が建つかもしれませんし、再開発エリアとして高いビルなどが近くの建設されるかもしれません。
数年先の事を予想するには難しいですが、あらゆる可能性を考えて検討しないと、数年後に予定していた発電量がまったくとれなくなってしまうかもしれないのです。
設置前の入念な下調べとパネル素材の選び方が決め手
ソーラーパネルに日陰ができてしまった際のバイパスシステムには、場合によっては日陰ができていない部分のパネルも迂回してしまうといった問題点があります。
完全に日陰による影響をなくすことはできませんので、設置前にしっかりと日陰の影響の有無を調べ、有る場合は軽減できる方法を考えなければいけません。
そして、日照量のシミュレーションをおこなうのはもちろん、日陰による発電効果率の低下が低い、CISやCIGSなどの化合物系素材でできたソーラーパネルを選ぶようにするのも有効な方法となります。
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