太陽光発電システムの導入拡大において、システムについて国内および国際標準での安全規格の整備が進められています。すでに認定されている規格はもちろん、その内容を検討中の規格もあります。
 
さまざまな団体が安全規格に携わっており、電気機器の品質や技術向上に働きかける規格制定の団体として有名なのは一般社団法人日本電機工業会・JEMA。日本電機工業会規格(JEM)の制定や運用、日本工業規格(JIS)、他団体規格、国際規格(IEC・ISO)の審議などに参加することもあり、安全規格などを知る上ではチェックしたい団体の一つとなっています。

太陽光発電システムにおける試験規格の現状

太陽光発電システムは、太陽光パネル、太陽電池アレイ化用製品(BOS製品)であるケーブルやコネクタ、架台、パワーコンディショナーで構成されており、それぞれに試験規格が設けられています。
 
太陽光パネルのIEC規格には、性能認証規格と安全性認証規格とに分けられます。性能認証規格は結晶系・薄膜系・集光型と製品別にあり、安全性認証規格は構造審査規格と試験規格の2部構成。BOS製品では、ケーブルには日本電線工業会規格や電気用品安全法、電気事業法が。コネクタについてはモジュール部品に対して要求するにとどまっています。
 
そして、パワーコンディショナーでは製品安全規格がEMC規格、系統連系規格がIEC規格になっています。

太陽光発電が関わる法律

一般家庭における太陽光発電システムに関する法律は、電気事業法上・電気用品安全法・消費生活用製品安全法とあります。
 
電気事業法上では一般の電気設備における安全基準が、配電系統に接続する場合は連系のための保護措置を適用することとなります。電気用品安全法では対象外。消費生活用製品安全法では消費生活用製品として、重大製品事故報告や危害防止命令が適用されます。

性能認証規格と安全性認証規格における試験項目

性能認証規格の試験項目は5つのカテゴリーでおこなわれます。
 
※目視検査・最大出力・絶縁試験・湿潤漏れ電流試験といった機能チェック
※温度係数・公称動作セル温度・基準状態やNOCTにおける特性・低放射照度といった特性テスト
※紫外線照射試験・屋外曝露試験の前処理及び予備的試験
※温度サイクル試験・結露凍結試験・高温高湿試験といった長期耐久性
※バイパスダイオード温度試験・ホットスポット耐久試験・端子強度試験・機械的荷重試験・降雹試験といった、運用する上でかかる負荷にどれだけ耐えることができるかのテスト
 
などをおこないます。
 
安全性認証規格では、4つのカテゴリーでの試験をおこないます。
 
http://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2014fy/E003920.pdf#search=
 
↑上記サイトから引用↑【接近性試験・切断性試験・接地連続性試験・インパルス電圧試験・耐電圧試験などの感電危険。温度試験・火災試験・逆電流過負荷試験などの火災危険。機械にどれだけの負荷がかかるかを調べる衝撃破壊試験。そして、部品に対しても部分放電試験・配線管曲げ試験・端子ボックスノックアウト試験。】
 

多種多様な太陽光発電システムに対応させる認証試験

住宅の屋根の形状、土地による気候の違いや日が当たる時間帯、海に面した土地の条件など…太陽光発電システムを設置するといっても個々によって微妙に違ってきます。
 
太陽電池システムに関るメーカーでは、こうした違いに可能な限り対応できるように、数多くのモデルを開発・生産しています。
種類も豊富となっている太陽光発電システムに対しての試験は、あらゆる試験をおこなって調べるのではなく、国際的に合意されたルール(IECEE)でおこない、全ての試験をおこなっている基本モデルと違うところの部分に対して認証試験をおこなうようにされているのです。