一般家庭用の太陽光発電の仕組みは、太陽の光を太陽光電池が発電し、そこから発生した直流電力をパワーコンディショナーなどを伝って交流電力に変換。家電製品などで使えるようになります。
発電した電力が電力会社に送電できるように系統連系方式を採用することで売電できるようにし、自家発電では足りない時には電力会社から電力を購入できるようにしています。
太陽光発電が家電製品に使われるまで
太陽光発電とは、シリコン半導体に光が当たった時に発生する電気を利用するシステムのことです。太陽が持つ光エネルギーを、電気エネルギーに変換して利用します。
発電することで発生するのは直流電流で、これをパワーコンディショナーを通して電力会社が供給している交流電流に変換し、自宅で使ったり電力会社に売ったりしています。
太陽光発電システムの系統連系システムと独立電源システム
電力会社の電力線と繋げた系統連系システムとは別に、発電した電力をバッテリーに蓄えて必要な時に利用したり、そのまま蓄えることなく使ってしまう独立電源システムというのがあります。
系統連系システムは一般家庭はもちろん学校や病院などの公共施設、会社やデパートやショッピングセンターといった商業施設などで利用されています。
昼間は発電した電力を使いつつ、余った電力は電力会社に送電して買い取ってもらいますが、逆に発電量が不足している時は電力会社から不足分だけを購入します。
独立電源システムは、主に防災用などのもしもの際の電源、あるいは電力線を設置することができない地域などに活用されているシステムなのです。
新電力会社が供給する電気の質は大丈夫?
2016年4月からスタートした電力自由化。従来からある大手の電力会社に比べて新電力は未知数な部分が多く、まだまだ様子見の人が多い状況です。
新電力会社が取り扱う電気は大手の電力会社と全く変わらない同品質のもので、その電力の生産は、自社で発電所を保有して作ったり発電システムを持つ会社や一般家庭から余剰電力を買い取って、または卸電力取引所から購入するなどして調達しています。
買い取った電力はそのまま消費者に届けられるのではなく、東電や関電などの大手電力会社が所有する送配電ネットワークを通じて届けられます。送配電ネットワークを通じて、電力の品質が均一化するといった仕組みになっているのです。
太陽光電池に使われている素材
太陽光発電の電池には、材質から形態までさまざまな種類があり、それによる区分も違ってきます。定番といえばシリコン系ですが、これもいくつかに枝分かれします。
シリコン系
- 結晶系
多結晶シリコン…太陽電池の定番で、たくさんの結晶でできたシリコン基盤を使用。
単結晶シリコン…単結晶のシリコン基盤を使っており、信頼性も高く高性能。値段も高くなっています。
- 非晶質系
薄膜系シリコン…アモルファスと呼ばれる非晶質シリコンを使用。シリコン層も薄く、身近なものでは電卓用電源に利用されています。
その他
- 化合物系
銅やインジウム、ガリウムヒ素といったシリコン以外の化合物を使用。
- 有機物系
色素増感型…電極で色素を吸着させた二酸化チタンをはさんだ新しいタイプの電池。
上記に挙げた種類以外にも存在し、各メーカーによる研究・開発が活発におこなわれています。今後も、ますます太陽光発電を向上させるのに適した素材が世に出てくるとものと思われます。
研究が進む直流電流の品質向上
一般家庭における太陽発電システムで、得られる電力は直流電力です。電力会社などの商用電源は交流電流ですから、パワーコンディショナーを使って変換しなければいけません。
変動がある不安定な直流電源を、50Hzもしくは60Hzの安定した交流電流に変換することで、一般家庭はもちろん売電もできるようになっているのです。最近では直流電力をそのまま負荷に接続して使えるようにする研究もおこなわれているそうです。
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