世界中で活用されている太陽光発電システムに関するメーカーは、日本だけでなく海外にも多く存在します。エネルギー系のメーカーだけでなく家電系メーカーなども参入しており、今や幅広い業種のメーカーが太陽光発電を取り扱っているのです。

日本でお馴染みのメーカーから、海外では中国メーカーが伸びていることも注目されています。

増える世界の太陽光電池メーカー

再生エネルギーの活用は世界にも浸透してきており、近年における太陽電池の生産メーカーの上位を占めるのが中国。主要シェアメーカー・トップ10の半数を中国が占めるほどの勢いです。

中国政府が巨額の融資を太陽電池に投入しており、低価格で技術・品質と優れた製品が研究・開発されてきていることがその理由です。ヨーロッパやアメリカ市場への上場も、日本よりも先に獲得しています。

日本国内のメーカーだけでなく、世界の優秀なメーカーも増えることは、消費者側としては選ぶのは大変ですが選択肢が広がって嬉しいものです。数年前までは代理店が勧めるメーカーしか選べませんでしたが、今では予算や目的に合わせて広く選べるようになったのです。

代表的な海外の主要太陽電池メーカー

代表的な海外の主要太陽電池メーカーといえば、下記のメーカーが挙げられます。

サンテックパワー

生産国は中国。2010年においては、世界シェア1位を獲得しているメーカー。世界中に販売しており、安い単結晶タイプを探している人におすすめです。パネル能力は25年、システムは10年間保証されています。

パワーコムソーラー

生産国は台湾。無停電電源システム(UPS)で有名。多結晶仕様の太陽電池は、世界最高レベルの効率の良さがあります。

ヒュンタイ

生産国は韓国。造船シェアでは世界でもトップクラスの現代重工業メーカー。パネル能力は25年、システムは10年間保証付き。

他にも、カナディアンソーラーやトリナソーラー、アップソーラーなど…多数のメーカーが存在します。国内メーカーが取り扱う結晶系よりも安く価格設定されている事が多いので、予算を抑えたい人には最適です。

倒産した世界大手メーカー「サンテックパワー」

中国の太陽電池メーカーであるサンテックパワーは、人気メーカーであるにもかかわらず2013年に再生支援を受けています。

売れているのになぜ再生支援を受けるのかというと、太陽光パネルの供給過剰において価格が急激に落ち込んでしまったこと、アメリカに反ダンピング(不当廃売)関税が導入されてしまったことにより、資金繰りが苦しくなってしまったからです。

サンテックパワーで購入した太陽電池の保証は、これまで通りに継続するものとなっています。なぜなら、再生支援を受けるのは子会社の一つである無錫サンテックパワーだけだからです。

親会社であるサンテックパワーホールディングスやサンテックパワージャパン(株)、その他の子会社は一切関係なく、従来通りの事業が継続されています。

なぜ中国製の太陽電池が売れるのか?

中国の太陽電池メーカーであるサンテックパワーが売れる理由というのは、価格が安いのに高性能だからです。しかも保証期間も25年と長く、一般的な太陽電池の寿命をカバーする期間で安心。コストパフォーマンスの高さから人気が高いのです。

中国製というと敬遠されがちですが、サンテックパワーは性能・価格・保証の点で他のメーカーよりも優れているので、出荷量も多くなっているのです。

国内メーカーか?海外メーカーか?

太陽電池メーカーであるサンテックパワーは、世界でもトップクラスの販売数を誇っていますが、内情は赤字が続き大変な状態。また、世界シェアも高いドイツのQセルズも赤字が続き破産申請を申し立てています。

世界のトップメーカーといえどもどこも楽な状態ではないのが実情ですから、倒産した時の保証面が不安となります。これは日本のメーカーも同じ事。不安がある場合は、無難な国内メーカーを選ぶほうが安心かもしれません。