太陽光発電の設置には、導入計画から運転開始までやる事がたくさんあります。具体的には、設置計画・設置・補助金審査の交付申請の3ステップです。その際、利用者と販売店、経済産業局、電力会社、自治体との関わりも考慮して動かなくてはいけません。

1.まずは太陽光発電の設置計画をたて、補助金の申請をする

太陽光発電の導入を検討するには、販売店や施工会社の相談から始まります。依頼を受けた販売店や施工業者が調査をし、その結果から太陽光発電の提案および見積もりを出してくれますので、希望のプランがあれば自治体などの補助金審査に申し込み、これが受理されれば通知が送られてきます。

基礎知識や設置場所のデータを収集

太陽光発電を設置するにあたっては、業者任せにするのではなく、利用者も基礎知識を身に付けておくことが大事。設置業者に相談する際に、話がスムーズに進みます。インターネットで太陽電池や設置業者、各種メーカーの情報を調べると共に、展示会やイベントに参加、そして設置した人の体験談を聞いたり調べたりするのもおすすめです。
 
また、発電量に大きく影響する設置する屋根の面積や形状、方位、傾斜などは事前に設計図面などで把握しておきたいもの。周囲に、太陽の光を遮り影となるような高層建築物や樹木がないかどうかもチェック。季節や時間帯によっての差も調べておくと、より確実なものとなります。
 
さらに、日射量がどれくらい期待できるのか、電気代はどれくらい節約できるのか、計画段階でシュミレーションし、太陽光発電の設置に関する支援策も調べておきます。地方自治外による助成や融資などの支援、住宅金融支援機構の融資、メーカーや販売会社のローンなど、適用できるものは検討してみましょう。
 
ただ、地方自治体による補助制度は地域によって受付期間や申請方法などが異なり、受入数も決まっていることがほとんど。やっていないところもあるので注意が必要です。

見積もりは細かいところまでチェック!

太陽光発電システムの設置には、設置業者による調査が欠かせません。日射量の予測や屋根の方位、形状、屋根材などを元に見積もりを作成しますので、家の設計図面や検針票などを用意しておくと、より確かなデータがスピーディーに得られます。
 
調査後には見積もりも出してくれます。メーカーを比較検討する際には、価格だけでなく変換効率や形状なども必要。ホームページやカタログなどで総合的に判断するようにしましょう。
 
また、業者からの見積書では、「一式」ではなく「内訳」が記載されているか、費用の詳細や導入予定のシステム容量が明記されているかを確認し、屋根材による工事費の違いなどの説明はあったか、アフターフォローとメンテナンスはどうなっているのかもしっかりと確認します。

2.太陽光発電システムの具体的な検討と設置

補助金が受理されたら、いよいよシステムなどの検討・設置となります。販売店もしくは施工業者に設計を注文し、経済産業局に設備認定をおこない、認定が得られれば電力会社に接続を申し込み契約を結びます。
 
次に販売店もしくは施工業者に設置工事と電気工事を発注し、電力会社の立ち合いの元、竣工検査がおこなわれ、竣工検査成績書、保証書などが発行されて引き渡しとなります。

太陽光発電設置工事の一般的な手順

太陽光発電の設置工事は、太陽電池モジュールなどの機器の設置工事と、電気配線工事とに大別されます。
 

  1. 屋根に太陽電池モジュールを置いて固定するための架台を設置
  2. 架台にモジュールを設置・固定
  3. 太陽電池で発電した直流電流を交流電流に変換するためのパワーコンディショナーを設置
  4. 発電量などを表示するモニターを設置
  5. 売電用と買電用、それぞれの電力量計を設置
  6. 太陽電池アレイ、接続箱、パワーコンディショナー、分電盤への電気配線工事
  7. 竣工検査
  8. 機器の取り扱い説明

設置がすんだら、余った電力を売電し不足分を電力会社から購入できるように、電力会社と電力受給契約を結びます。設置業者も立ち会い太陽光発電が正常に動いているかどうかを確認します。

屋根に穴を開けてパネルを固定する方法も

屋根に架台をつけて設置するだけでなく、屋根材に穴を開けて、直接取り付け金具を留めつけていくといった方法もあります。屋根に穴を開ける事になるので、雨漏りがしないように細心の注意をもって処置。
 
屋根に架台をつけて設置するだけでなく、屋根材に穴を開けて、直接取り付け金具を留めつけていくといった方法もあります。屋根に穴を開ける事になるので、雨漏りがしないように細心の注意をもって処置。

屋根材によって変わる施工方法

屋根材にはさまざまな種類があるので、メーカーも独自の設置方法や施工方式を採用しています。代表的な施行方法としては、
 

  • 瓦屋根におこなう支持金具工法・支持瓦工法・アンカー工法
  • ストレートやアスファルトシングル、金属屋根におこなう打ち込み金具工法(直金具工法)
  • RCや地上設置(野立て)におこなう陸屋根工法があります。

配線工事で必要な機器や設置場所

分電盤への追加配線工事中はブレーカーを落とす必要があるので、30~60分ほど停電することとなります。電気系統に手を加える事からも、パネル工事と同じくらい大変な専門工事となり、これをおこなうには電気工事士の資格が必要となります。
 

  • 接続箱…太陽光パネルからパワコンまでつなぐケーブルをまとめるもの。外壁に設置した場合、接続箱周辺とケーブル用の引込穴に防水処理を施します。
  • パワーコンディショナー…分電盤や棚などから離した位置に設置し、取り付けヶ所はベース板で壁を補強し、ビスで固定して設置します。
  • 電力量計…一般的には売電量・買電量が入る2連のメーターボックスを付けますが、ワンセットになっているメーターに差し替える事もあります。
  • 太陽光ブレーカー…太陽光発電システムに合ったブレーカーを、分電盤の隣に設置します。
  • 検出ユニット…発電量を計測・送信する機器であり、分電盤の近くに設置。CTセンサー分電盤のメインブレーカーと太陽光ブレーカーに設置。向きを間違えないように注意する必要があります。
  • カラーモニター…なるべく検出ユニットに近い場所に設置。もしくは代わりに、部屋・電化製品単位で測定し電力の使用量をわかりやすく表示するHEMS(ヘムス)モニターをつけることもあります。

3.補助金審査の交付申請と定期的な運転データの報告

運転開始の際には、補助金審査の交付申請をおこないます。申請内容について決定が下されれば支払いとなります。そして運転を始めて1か月後に設置費用の報告を経済産業局におこない、以後毎年1回は運転費用を報告する事となります。

保証書は大事に保管し、日々の発電量をチェック

電力会社との契約が終わったら、いよいよ太陽光発電による自家発電。メーカーの保証書を受け取るだけでなく、設置業者独自に保証書も発行されているようであれば、一緒に大事に保管しておきます。日々、モニターで発電量をチェックするように心がけておくと、太陽光発電のちょっとした変化も見逃さずトラブルを予防することができます
 
太陽光発電の設置には、計画を立てる段階でさまざまな情報収集が必要。パネルの種類はもちろん設置方法もさまざまですから、じっくりと調べて比較検討することで、満足のいくシステムが構築できます。また、各種手続きも込み入っていますので、最初に把握しておくとスムーズにすすみます。