太陽光発電と蓄電池の停電時の役割

節電や万が一の停電に備えた電力確保のために、太陽光発電や蓄電池の導入を検討している人、実際に導入している人が増えてきています。

しかし、普段から停電時の操作方法、使える家電の種類や使用可能な時間について把握していないと、もしもの時に戸惑ってしまうかもしれません。

そこで、この記事では、太陽光発電と蓄電池の役割や停電時の操作、使える家電について解説します。

停電時の太陽光発電の使い方とは?

停電時の太陽光発電の使い方

停電時に備えて太陽光発電を買ったとしても、操作方法が分からないと、せっかく購入しても意味がありません。

この段落では、停電時の操作や家電について解説するとともに、災害への備えとしての太陽光発電の欠点についても解説します。

停電時は自立運転モードに切り替える

停電時に太陽光発電を利用するためには、自立運転モードへの切り替えが必要です。

平常時に太陽光発電システムで発電した電気を使う回路は、停電時では使用できなくなってしまいます。そこで、停電時は自立運転モードに切り替え、そちらで太陽光発電からの電力を使えるようにする必要があるのです。

一般的な太陽光発電の自立運転モードの使用手順は以下の通りです。

1.「自立運転用コンセント」(停電時に太陽光発電からの電気が使える専用のコンセント)の位置を確認します。一般的にはパワーコンディショナー本体に付属していますが、別置きの場合もあるので確認しておきましょう。

2.次に、取扱説明書を読み「自立運転モード」への切り替え方法を確認します。

3.「主電源ブレーカー」をオフにします。

4.「太陽光発電ブレーカー」をオフにします。

5.「自立運転モード」に切り替えます。

6.「自立運転用コンセント」に使用したい機器を接続して使用します。

※実際の手順については、メーカーや型式によって若干手順が異なります。一度、メーカーカタログやホームページで確認しておきましょう。

また、復旧した時は「自立運転モード」を解除 → 「太陽光発電ブレーカー」をオン → 「主電源ブレーカー」をオン の順で、元のモードに戻します。

自立運転モードで使える家電

自立運転モードでは、パワーコンディショナー1台につき合計1,500Wまでの家電が使用できます。このモードで使用可能な家電の例、およびそれぞれの消費電力目安については以下の通りです。

  • 電気ポット(900W)
  • 携帯電話充電(10W)
  • テレビ(475W)
  • ノートパソコン(65W)
  • ラジカセ(14W)
  • 冷蔵庫(250W)
  • 電子レンジ(1,300W)

これらの家電を組み合わせて使う場合は、合計消費電力が1,500Wを超えないように気をつけましょう。

また、ここで挙げた消費電力はあくまでも目安です。使用したい家電がどのくらいの消費電力なのか、事前に取扱説明書を確認して、実際にどれが使えるのかシミュレーションしておくことをおすすめします。

一方、自立運転モードでの使用に向かない電化製品もあるので注意が必要です。例えば、突入電流(電源を入れた時に一時的に大きな電流が流れる)が大きい、大型テレビや工業用ポンプなどの使用はあまりおすすめできません。

また、太陽光発電は天候や日照量の影響で発電量が不安定になる可能性もあります。予期せぬ事故を防ぐためにも、医療機器など命にかかわる機器には使用しないようにしましょう。万が一の備えとして、蓄電池を導入するという対策もあります。

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夜間の発電と電力供給はできない

太陽光発電は昼間の晴れている時は問題なく使用できるものの、夜間や天気の悪い日の発電ができないというデメリットがあります。

どれだけ日中が快晴だったとしても、太陽が出ていない夜間は発電も家電への電力供給もできません。また、昼間でも、雨や曇りの場合は自立運転コンセントの出力が低下して、使用している家電の電源が切れたり、動作が不安定になったりするおそれがあります。

夜間や天候の悪い日は使えない、ということで、太陽光発電システム単体では停電時への備えとしてはやや不安が残るといえそうです。

停電時の蓄電池の使い方とは?

停電への備えとして、蓄電池を単体で使っている人もいるかもしれません。それでは、停電が起きた時、蓄電池ではどの家電を、どれくらいの時間使えるのでしょうか。蓄電池の備えとしての欠点と合わせて、解説します。

停電時は機種によって自動か手動で自立運転へ切り替える

蓄電池でも停電時は自立運転モードを使用します。メーカーや機種によって、手動で切り替えるもの、自動的に切り替わるものがありますので、事前に取扱説明書等で確認しておきましょう。

例えば、パナソニックの蓄電池では自動、手動(2タイプ)、合計の3パターンの操作方法があります。

・自動タイプ
1.停電になるとリモコン機器等のブザーが鳴り、停電を知らせる表示が出ます。
2.「はい」を選択し決定を押すと、約5秒後~数十秒後に自立運転が始まります。

・手動タイプ①
1.停電になるとリモコンに「E-90」~「E-99」と表示されます。
2.リモコン設定器を操作した後、電力切替ユニットのレバーを自立側に降ろします。

・手動タイプ②
1.停電になるとリモコンのブザーが鳴り、停電を知らせる表示が出ます。
2.「はい」を選択し決定を押すと、約5秒後に自立運転が始まります。

蓄電池で使える家電と稼働時間

蓄電池の容量によって、使える家電や使える時間が異なります。例えば、11.1kWhの大容量タイプでは、フル充電の場合で以下の家電を最大24時間利用可能です。

  • リビング用照明
  • 冷蔵庫
  • 液晶テレビ
  • 携帯電話充電器

一方、3,200Whタイプで使える家電と稼働時間については次のようになっています。

  • 省エネタイプ大型冷蔵庫(100W):26時間
  • 省エネタイプ40型液晶テレビ(120W):21時間
  • デスクトップ型パソコン(150W):17時間
  • 省エネタイプエアコン6畳用100V(450W):6時間
  • 省エネタイプエアコン12畳用100V(900W):2.7時間

蓄電池の容量には上限があるため、使える家電の数や時間にも制限があります。停電が発生した時に、どの家電を優先的に使うか、平常時から考えておくことをおすすめします。

蓄電池単体では停電時に充電できない

蓄電池を単体で使うことには、停電時に充電できないというデメリットがあります。蓄電池のみを使用するという場合、平常時は「夜間の電気代が安い電力を溜めておき、電気代の高い昼間に使う」といった節電目的で使うケースが大半です。

しかし、停電時は、蓄電池に充電することができないため、ためておいた電力を使い切ったら、その後は停電が解消するまで蓄電池が使えなくなってしまいます。

太陽光発電と蓄電池を併用するメリット

太陽光発電と蓄電池併用のメリット

太陽光発電だけでは、発電しない夜間や雨の日などは電気を使うことができません。一方、蓄電池だけでは、ためておいた電気を使い切ってしまったら、停電中は充電することはできません。

太陽光発電と蓄電池、どちらも便利な製品ですが、どちらにも弱点はあります。そこで、おすすめしたいのが太陽光発電と蓄電池をセットで使うことです。セットで使えば、昼間は太陽光発電で作った電気を使いつつ蓄電池にも充電し、発電しない夜は蓄電池に溜めた電気を使うといった使い方が可能になるなど、お互いの強みをより引き立たせ、弱点を補強し合えます。

一日中、最低限の電気の使える生活を続けられますので、停電への備えとしては十分といえるのではないでしょうか。

停電の備えには太陽光発電と蓄電池の併用で万全に!

太陽光発電と蓄電池はどちらも停電への備えとして役立ちますが、単体で使う場合はそれぞれ欠点もあります。

万全の対策をするつもりであれば、2つを併用するのがおすすめです。ただ、太陽光発電も蓄電池も決して安い買い物ではありません。それだけに、購入や設置を依頼する業者はしっかり比較し、お得に購入したいところです。

タイナビの一括見積もりでは、太陽光発電と蓄電池の見積もりが複数社から取れます。上手に活用して、安く設備を購入できる業者を探してみましょう。