安定的に売電収入が得られる太陽光発電は一般家庭用としてはもちろん、投資商品としても人気があります。ここ数年で一気に普及したイメージがある太陽光発電ですが、それはなぜなのでしょうか?
そもそも太陽光発電がここまで普及した理由
そもそも太陽光発電がここまで普及した理由は大きく3つあって、1つには太陽光発電システムの設置に必要な費用が大幅に下がったことが挙げられます。2001〜2011年の10年間で、1kWにつきおよそ10万円も値下がりしたというデータもあります。
もし5kWのシステムを設置した場合には、50万円も安くなるということです。それだけ価格が抑えられたことで、多くの人が購入しやすくなりました。
2つ目の理由には、「固定価格買取制度」がはじまったことも挙げられます。これは政府が2012年7月からスタートしたもので、売電の申し込みがあった場合、その後10年間は申し込み年度の設定価格で電力を買い続けるよう、全国の電力会社に義務づけています。
たとえば2012年の電力の買取価格が1kWあたり42円だったとすると、1年後に仮に37円になったとしても、10年間は42円で買い取ってくれるということです。年度ごとに買取価格は見直されていますので、10間保証されるということは、大きなメリットとなりました。
補助金が出ていたのも普及の理由の1つ
そして太陽光発電が普及した3つ目の理由が、政府や地方自治体から給付されていた補助金です。この補助金制度の歴史は意外と古く、国の場合は1994年度からスタートしました。年ごとに補助金の額は変化していますので、その変遷をみてみましょう。
1994年度 | 設置費用の最大1/2(上限90万円/kW、5kWまで) |
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1995年度 | 設置費用の最大1/2(上限85万円/kW、5kWまで) |
1996年度 | 設置費用の最大1/2(上限50万円) |
1997年度 | 設置費用の最大1/3(kW単価35.2万円×1/2で4kWまで) |
1998〜1999年度 | 設置費用の最大1/3(kW単価35.2万円×1/2で10kWまで) |
2000年度 | 15〜27万円/kW(年の前記・中期・後期で価格変更) |
2001〜2002年度 | 15〜27万円/kW(12万円/kW) |
2005年度 | 2万円/kW |
これをみると2005年度までは比較的高い額の補助金が出ていたのがわかります。
国の補助金はすでに終了
2006〜2008年のあいだ、補助金制度は中断されますが、2009年度から再度スタートしました。
2009年度 | 7万円/kW(システム単価が70万円以下) |
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2010年度 | 7万円/kW(システム単価が65万円以下) |
2011年度 | 4万8千円/kW(システム単価が60万円以下) |
2012年度 | 3万円/kW(システム単価が55万円以下) 3万5千円/kW(システム単価が47万5千円以下) |
2013年度 | 1万5千円/kW(システム単価が50万円以下) 2万円/kW(システム単価が41万円以下) |
2014年度 | 廃止 |
システムの低価格化が進んだこともあり、90年代に比べると補助金額は減っているのがわかります。また、2012年度からは補助金額が2段階に設定されました。
システムの設置費用を安くすればより多くの補助金がもらえる、という仕組みにしたことで、できるだけ設置費用を高くしようとする業者を牽制し、値下げが進むこととなりました。
自治体によっては補助金を継続している場合も
2013年で国の補助金制度は終了してしまいましたが、仮に2012年度、2013年度のように2段階で補助がおこなわれていた場合には、その情報をいち早く把握しておかないと高いほうの補助金はもらえない、ということになりかねません。
よりリーズナブルにシステムを設置して、よりおトクに売電収入を得るためには、最新の情報をチェックすることが不可欠です。
それから、まだ補助金制度を継続している自治体もありますので、住んでいる地域がどのようになっているのか、一度確認してみてはいかがでしょう。
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