停電

2019年は日本各地で台風による被害が多発しました。甚大な被害を受けた地域では、停電の復旧までが長く、二次被害が発生してしまったケースもあります。

災害は防げずとも、停電への対策として自家発電システムが有効です。なかでも太陽光発電システムは、停電中に電気を作って自宅で使えます。

この記事では停電と住宅用の太陽光発電について、具体的な活用シーンなどを紹介します。

太陽光発電の自立運転とは

停電で電力会社からの電気が来ないときに、太陽光発電があれば「自立運転」で電気が使えます。自立運転とは、発電した電気を停電中でも使えるモードのことです。

一般的な機種では手動で切り替えますが、自動切り替えができる機種の場合には操作する必要はありません。この項では、自立運転を使ってできることを解説します。

夏場に停電しても熱中症対策ができる

冷暖房エアコン

夏場の停電で困るのは、エアコンが使えなくなり熱中症になる恐れが出てくることでしょう。真夏の暑い日に停電になれば冷房が止まり、たとえ自宅にいたとしても熱中症のリスクが生じます。

また、冷蔵庫が止まってしまうリスクも大きなものです。買い置きしてある冷蔵・冷凍庫の生鮮食料品は、停電になり冷蔵庫の機能が止まればすぐに傷んでしまうでしょう。食品の保存に対する衛生面の不安や、保存できないための不便さなどが生じます。

自立運転により電源を確保すれば、たとえ停電しても冷房や扇風機による熱中症対策をして体調管理ができます。冷蔵庫も使えるので、食品が傷む心配もなくなるでしょう。ただし、すべての電化製品を普段通りに使えるわけではありません。

使い方の注意点については、記事の後半で紹介しますので参考にしてください。

冬場に停電しても暖をとることができる

停電が長引くことへの悪影響は、夏場だけに限りません。冬の寒い日に起こる停電にもリスクがあります。たとえば、エアコンやファンヒーターなど電気を必要とする暖房器具は使えなくなるため、寒さで体調を崩しやすくなるでしょう。

電気ケトルや電子レンジなど、電気が必要な調理器具も使えません。偏った食事になると栄養が十分に取れず、体調を崩す可能性もあります。加えて、加湿器も使えないため、風邪やインフルエンザにかかるリスクも高まります。

太陽光発電の自立運転で電源を確保できれば、停電時でも暖房が使えて温かい食事も用意できます。寒さによって体調を崩す心配も減り、停電中の冬でも体調管理がしやすくなります。

繰り返しになりますが、すべての家電を普段通りに使えるわけではないので、後述する注意点を押さえておきましょう。

停電なのに太陽光が使えなかった「自立運転」の認知度

停電したとき、太陽光発電は安全のために発電を一時ストップします。この後に家庭内で電気を使うためには、「自立運転モード」への切り替えが必要です。

自動で停電時に太陽光発電するには、自動切り替えに対応した機種をお選びください。シャープの住宅用太陽光発電サンビスタ(ハイブリッドパワーコンディショナ・蓄電池と併用)などが代表的です。

太陽光発電を自立運転に切り替える4ステップ

  1. 建物の主電源ブレーカーを切る(電力が復旧したときの火災予防のため)
  2. 太陽光発電のブレーカーを切る
  3. パワーコンディショナを自立運転モードに切り替える
  4. 自立運転用コンセントに家電をつないで電気を使う

パワーコンディショナは、太陽光発電の電気を家で使えるように整える機材です。自立運転モードへ切り替える方法は機種ごとに異なるので、普段から取扱説明書を取り出しやすい場所に保管しておくといいでしょう。

家電を使うときは、「自立運転用コンセント」につなげないと使えません。通常のコンセントとは異なるので、屋内か屋外なのか位置を確認しておく必要があります。

蓄電池がない場合、太陽光発電の自立運転は太陽が沈む夜には停止します。そのため、翌日も停電の場合は、日が昇ったら運転スイッチを再度入れ直しましょう。

自立運転でも使える家電と使用時の注意点

常日頃から災害時に対する備えについて考え準備することが大切です。災害時の停電を想定するなら、太陽光発電の自立運転でどんな家電がどれだけの時間使用使えるのかを確認しておきましょう。使用時の注意点とあわせて紹介します。

自立運転で使える家電

 

ここでは、災害時に太陽光発電の自立運転のみで使える家電について紹介します。

家電には、製品を動かすために必要な消費電力が「W(ワット)」数で表示されています。太陽光発電の自立運転で家電を使うときには、ワット数の制限に注意してください。

自立運転を使用する際の電力には上限があります。普段使うコンセントと同じ交流100Vの電気が、合計1500W(1.5kW)の範囲内でのみ使えることを認識しておきましょう。

自立運転時には、災害時の情報収拾に欠かせないテレビのほか、生活に必要な照明器具や炊飯器などが使えます。日常生活に必要な、主な家電ごとの消費電力の目安を以下の表にまとめました。

ワット数
電灯50〜100W
テレビ300〜500W
冷蔵庫100〜300W
炊飯器100〜300W
電子レンジ1000〜1400W
電気ケトル450〜1400W
エアコン300〜3000W
ファンヒーター10〜450W
スマートフォン(充電)15W

自立運転で家電を使うときの注意点

注意点

太陽光発電の自立運転は完全無欠というものではありません。以下の3つに注意してください。

  • 同時に使える家電は合計で1500W
  • 200Vを超える家電は使えません
  • PCなど精密機器は非推奨

自立運転ではどの家電も使えるというわけではありませんので、ざっくりと使える家電・使えない家電をご紹介します。

まず、200Vの電源が必要な家電は使えません。家電で200V電源といえば、エアコンの一部機種です。自宅のエアコンを確認しておきましょう。

使用する家電の消費電力が合わせて1500Wを超えてしまうと、自立運転は停止してしまいます。エアコンや電気ケトルなど消費電力の大きなものをたくさん同時に動かさないように気をつけましょう。

洗濯機や掃除機のようにモーターで動く家電は、電源を入れた瞬間に大きな電流が流れます。瞬間的に1500Wを超える可能性もありますので、同時に使う家電の組み合わせに注意してください。

デスクトップパソコンやHDDレコーダーなどは、電気が急に止まったときに故障の恐れがあるのでUPS(無停電電源装置)を併用しましょう。

夜はどうする?発電できない時間帯に備えるには

夜間の発電

太陽光発電は、太陽が出ている日中しか発電できません。夜間や悪天時は性能を十分に発揮できず、必要な電力量を得られない可能性があるのです。

そういった、発電が不十分な事態に備える方法を紹介します。

充電式の家電を使う

太陽光の発電量が不足する場合に備えて、充電式の家電を用意しておくといいでしょう。

充電式の家電は多種多様な製品が販売されているので、選択肢も豊富にあります。充電式の家電なら、電力に余裕のある日中に充電しておけば夜間に使うことができます。

たとえば、持ち運びができ災害時にも重宝する「LEDランタン」を充電式にすれば、夜間の照明を確保できるでしょう。また、湯たんぽにも充電式のものが多く販売されているので、準備しておけば寒いときにも安心です。

モバイルバッテリーや充電式の電池は、用意しておけばスマートフォンや小型家電を使うときに困りません。災害時に欠かせない情報収集や家族との連絡などに活躍するでしょう。

蓄電池を導入する

災害時の備えに「蓄電池」を導入するという、おすすめの方法があるので紹介します。蓄電池とは、家庭でも使える電気を貯めておける設備のことで、充電して繰り返し使うことができるものです。

太陽光発電とセットで導入すれば、日中に発電した電力が夜間にも使えるようになるメリットがあります。

蓄電池は、災害時だけではなく普段から太陽光発電で発電した余剰電力を貯めておくことができます。夜間や天気の悪い日にも電気が使えるようになるので無駄がありません。日常の電気料金を節約する方法としても優れています。

蓄電池の容量を選ぶときは、実際に使う家電の電力消費量を目安にするといいでしょう。電力消費量は、家電ごとのワット数に使用時間を掛けると目安となる数値を算出できます。

(例)500Wのテレビを2時間使った場合の消費電力量の目安
500W×2h(アワー)=1000Wh(ワットアワー)

太陽光発電を導入して停電に備えよう!

昨今の災害による停電へのリスクを考えると、災害への備えが必要であることは間違いありません。普段から準備をしておけば、急な停電時にもあわてなくて済むことでしょう。

太陽光発電なら、災害などによる停電時にも電気を使うことができます。さらに、蓄電池を併用すれば、発電できない時間帯があっても安心です。

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