
住宅用・非住宅用にかかわらず、個人で太陽光発電を導入しようとする人が増えてきました。しかし、その場合、どこのメーカーの製品にするかは意外と悩むものですよね。ちなみに、有力な候補の一つとしてサンテックがあります。
そこで、まずはサンテックの製品の特徴やこれまでの実績、評価、それを選択するメリットやデメリットなどについて解説をし、他の太陽光メーカーと比べながら選ぶことができるようにしていきます。
太陽光発電メーカー・サンテックとは?
サンテックは2001年創業の中国最大手の太陽光発電製造メーカーです。2004年にはニューヨーク証券取引所に中国メーカーとして初めて上場しました。
そして、2006年には日本で大手太陽光発電モジュールメーカーだったM SKを買収し、日本における太陽光発電モジュール販売事業を開始したのです。
業界経験が豊かなMSKを母体とすることで日本での地歩を固め、国内でのサービスはMSKが社名を変えたサンテックパワージャパンが担うことになります。また、同年、サンテックは太陽光発電メーカーとしては世界3位の規模まで成長を遂げました。
さらに、2011年には出荷量で世界1位となっています。
太陽光パネルに関するサンテックの実績
サンテックは低価格の太陽光パネルを大量生産することで業績を伸ばしていきますが、それが原因で海外ではしばしばアンチダンピングの調査対象になってきました。
アンチダンピングとは不当に安い価格で輸出をした場合に輸入国が国内生産保護の名目で関税を課すことです。このアンチダンピングと世界的な太陽電池の価格下落がサンテックの経営を圧迫していきます。
そして、急速な拡大戦略が裏目となり、2013年に経営破たんを起こしてしまうのです。サンテックはその後、新たな出資を得て再建を果たし、日本のサンテックパワージャパンも新しい出資会社の元で事業継承が行われることになります。
それでも、世界最大手となった企業がわずか2年で破綻した事実には業界に大きな衝撃を与えることになりました。
サンテック太陽光パネルの代表的な機種・シリーズ
太陽発電モジュールは単結晶モジュールと多結晶モジュールの2つのタイプにわかれます。単結晶モジュールにはシリコン原子が規則的に並んでいて高い変換効率を期待できるというメリットがあります。
一方、多結晶モジュールは並びが不規則なために発電量は低めですが、低コストで大量生産に向いているという点が魅力です。
ちなみに、サンテックの場合、住宅用にはサンクリスタルシリーズなどの単結晶モジュールが採用されています。一方、多結晶モジュールは産業用に用いられ、屋根置き用のWシリーズと野点設置用のVシリーズがあります。
サンテック太陽光パネルの代表機種の特徴とは?
サンテックの住宅用モジュールにはサイズの種類が豊富にあります。そのため、屋根の形状によってパネルの枚数を調整することが可能です。しかも、屋根置きタイプは高性能のモジュールを採用しているので限られたスペースでも高い発電量が期待できます。
それに加え、発電ロスを抑えるための高性能PERCセルと5バスバーセルを採用しているので出力が向上し、夏場にモジュールの温度が上昇しても発電効率が落ちにくいのが特徴です。
一方、野点設置用はパネルサイズが大きいので広いスペースでも並べやすいのが魅力です。また、野外スペースに設置しても大丈夫なように、高い耐風圧性能と耐久性能も備わっています。
サンテック製太陽光パネルのメリット・デメリット
太陽光発電導入の際には何よりも製品のメリットとデメリットを正確に把握しておくことが大切です。そこで、サンテックの代表的な機種の特徴を踏まえた上で、どういった点がメリットやデメリットになるのかを解説していきます。
サンテック製太陽光パネルのメリット
サンテックの代表機種に屋根建材型モジュールがあります。屋根建材と太陽光パネルが一体となったものです。このタイプのメリットは通常のように屋根を作ってから太陽光パネルを設置するといった2度手間にならない点です。
そのため、これから家を建てようという場合、工費と工期の節約につながることになります。また、軽量なので、家に対する負担もかなり軽減できます。それだけ、耐震性もアップできるというわけです。
さらに、防水・排水性能に優れた構造になっているので、雨漏りがしにくい点もうれしいところです。もちろん、屋根建材と太陽光パネルが一つで賄えるため、価格もそれだけ安くなります。
サンテック製太陽光パネルのデメリット
サンテックの中でも代表的な機種は性能も高く、目立ったデメリットはありません。そのかわり、サンテック自体が一度経営破綻を引き起こしているだけに、再度破綻するのではないかという不安はどうしてもつきまといます。
太陽光発電には機器保証という制度があります。こちらに過失がないにもかかわらず、機器に故障などの不具合が起きた場合には無償で修理をしてもらえるというものです。
ところが、メーカーが倒産してしまうと、その補償が受けられなくなってしまいます。
もちろん、1度破綻したからといって、サンテックだけがとりたてて倒産の可能性が高いというわけではないのですが、イメージが気になる人にとっては、それも一つのデメリットだといえるでしょう。
サンテック製太陽光パネルの価格相場

太陽光発電を導入する際に気になるのは導入価格ですが、住宅用として広く普及しているSTP250S-20/Wdbを例に挙げると、その価格はキロワット辺り33万円台となっています。ただし、これはあくまでも相場であって実際の価格は状況によって異なります。
ちなみに、各製品のパネル1枚辺りのメーカー希望小売価格はSTP270S-20/Wemが18万円台、STP255S-20/WdとSTP250S-20/Wdbが15万円台です。なお、産業用のSTP260-20/WemとSTP315-24/Vemはオープン価格となっています。
サンテック製太陽光パネルの保証内容
サンテックの保証内容でまず目につくのは、モジュールに対して25年間の出力保証がついていることです。これは製品そのものの不具合によって、発電量がサンテックの規定出力に満たなくなった場合、無償で修理品か代替品と交換できるというものです。
ちなみに、規定出力とは設置後12年までは公称最大出力の90%、12年が過ぎてから25年までは公称最大出力の80%を指します。
また、モジュールだけではなく、太陽電池やジュース、パワーコンディショナーなどといった周辺機器に対しても10年保証がついています。具体的な補償内容についてはメーカーに問い合わせることで確認が可能です。
その他にも、自然災害で不具合が生じたときも有償で10年間の自然災害保証が受けられます。対象となるのは太陽光発電システムが火災や落雷、衝突によって故障した場合です。一方で、地震や津波、噴火などによる被害は対象外です。
サンテック製太陽光パネルの評価と口コミ

一般的なメーカーの場合、太陽光パネルの出力保証はせいぜい10年ほどです。そのため、サンテックに対しての口コミでは、25年もの保証があるのは助かる、ありがたいといった声が目立ちます。
また、中国企業ということで価格が安めであることも魅力として挙げられています。特に、国内メーカーと比べて初期投資が安く抑えられるのが大きなポイントのようです。
また、屋根の張り替えや新築を検討している人にとっては屋根建材一体型のパネルに魅かれるという人も少なくありません。さらに、日本支社は対応が丁寧でその点も好評です。ただ、一部には過去に破産の経歴があることに不安を感じるとの声もあります。
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サンテックの住宅用モジュールは種類が豊富でさまざまな形状の屋根に対応できるのが魅力ですよね。したがって、太陽光パネルを導入する際の有力候補になることは間違いありません。
ただ、どのメーカーを選択するにしても導入の際には事前の見積もりをしっかり行っておくことが大切になってきます。そこで、サンテックの太陽光発電を導入するなら、現地調査をしたうえで一括見積りをしてもらうのが賢明です。
住宅用太陽光発電ならタイナビへ、産業用太陽光発電ならタイナビNEXTへ一括見積りを依頼し、その結果をよく検討してから悔いのない選択をするようにしていきましょう。
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その他の太陽光発電主要メーカーを見てみる
国内主要メーカー
- シャープ(SHARP)
- 京セラ(KYOCERA)
- パナソニック(PANASONIC)
- 東芝(TOSHIBA)
- 三菱電機(MITSUBISHI ELECTRIC)
- ソーラーフロンティア(SOLAR FRONTIER)
- フジプレアム(FUJI PREAM)
- ホンダソルテック(HONDA SOLTEC)
- ソラキューブ(SOLA CUBE)
- ループ(Looop)
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