
パナソニックの提供する太陽光パネルは、他社のものと比べて発電効率が良く、狭い屋根でも多くの発電量が得られるというメリットがあります。
一方で、単位あたりのコストが比較的高くなってしまうという一面も否定できません。以下の記事で紹介する、パナソニック太陽光パネルのメリットとデメリットをよく踏まえた上で、設置の検討をしてはいかがでしょうか。
パナソニックの概要
パナソニックは、故松下幸之助氏による創業から100周年を迎えた老舗の総合電機メーカーです。
”A Better Life, A Better World”を合言葉に、「より良いくらし、より良い社会」の実現に向けて事業展開をしています。
家電製品から企業向けのエネルギー事業まで多岐にわたるのが特徴で、エネルギー事業では太陽光発電をはじめとする再生エネルギーを活用した「スマートタウン」のプロジェクトも進めています。
また、家庭の太陽光パネルで発電された電力を集約し、販売する新会社を立ち上げるなど、「目に見えない」部分での事業展開も積極的に行ってきました。
パナソニックの太陽光発電における実績

パナソニックは、太陽光パネルの生産を自社工場で行うことにより高い品質を保ってきました。現在は生産コストを下げるために製造拠点をアメリカやマレーシアへ移し、価格競争への対応を進めています。
さらに、太陽光発電の分野で海外展開を進めており、アメリカのテスラ社と共同で大規模な太陽電池工場をニューヨーク州に設立。
当初はテスラ社に太陽電池「HIT」を独占供給する予定でしたが、HITの高出力・高温特性などに関心を示す他海外パネルメーカーにも、供給先を広げるとしています。
パナソニック太陽光パネルの代表機種「HITシリーズ」
パナソニックの太陽光パネルといえばHIT(ヒット)シリーズです。HITは世界に先駆けて実用化された「アモルファスシリコンで結晶シリコンを挟む3層構造」のハイブリッド型太陽光パネルです。
従来の結晶シリコンは、 パネルの温度上昇で性能が低下してしまう弱点がありました。アモルファスシリコンは夏場など気温が高い気候条件において、結晶シリコンよりも発電量が約5%高くなる特徴を持ちます。
アモルファスシリコンと単結晶を併せたHITは、従来の太陽光発電の弱点である「温度が上がると発電効率が低下しやすい」ことを克服することにより、一年中の発電量を安定させるのです。
HITはその独自の構造に加え、低反射ガラスの採用により、太陽光の反射や散乱光を防ぎます。これはパネルに当たる太陽光をより多くセル内部に取り込み、発電量を増やすことに役立ちました。
3層構造のシリコンと低反射ガラスを採用した太陽光パネルによって、面積でもシステム容量でも発電量業界トップクラスを実現したのです。価格は比較的高めですが、性能の良さを加味するとコストパフォーマンスに優れるとの高評価を受けてきました。
三洋電機が開発したHITは、パナソニックに統合された後もその評価が変わらず、今に至ります。
パナソニック HITシリーズは発電量の多さ・安定性が特徴

パナソニックのHITシリーズは、屋根という限られた面積の中をギリギリまで発電スペースに変える・365日しっかり発電する安定性を求める人に最適な太陽光パネルです。
- 高出力で多くの電気を発電できる
- 朝夕、曇天時など日当たりが弱いときの発電量が比較的多い
- 夏の高温時の発電ロスが少なく、発電量が安定している
- 屋根の形に合う多彩な形状バリエーション
HITシリーズの特徴は、限られた面積でも多くの発電量を期待できるという点です。パネル変換効率が高く、狭い屋根でも発電量が多いとの定評があります。
また、太陽光パネルの形のバリエーションが豊富なのも特徴の一つです。一般的な太陽光パネルは大きな長方形で、屋根の形状にフィットしないことも多く、限られたスペースを活かしきれないケースもありました。
HITシリーズのモジュールは、通常のパネルよりに加えて幅が小さい正四角形のハーフタイプと、2016年からは台形のモジュールを提供しています。これらを組み合わせて、屋根の面積いっぱいにHITモジュールを敷き詰めることも可能になりました。
さらに、パネルに汚れをたまりにくくする「ウォータードレインコーナー」という独自フレームも併せれば、発電量の低下を抑えるとのこと。
HITシリーズのメリット
HITシリーズのメリットは、面積・システム容量あたりの発電量が多いことです。
太陽エネルギーのうち、何%を電気エネルギーとして取り出せるかを示す指標である「エネルギー変換効率」も、シリーズの大半が19%を超え、業界トップ水準を実現しています。
その大きな要因となっているのが、アモルファスシリコンの採用です。これにより、単結晶シリコンの持つ、温度の上昇に弱いという欠点を克服することに成功しました。
HITシリーズならば、夏場であっても暑さに負けることなく、コンスタントな発電を期待できそうです。
HITシリーズのデメリット
HITシリーズのデメリットは、比較的高価格になりがちだという点です。パナソニックの太陽光パネルは、他社のものと比べて1kWあたりの平均相場が10万円ほど高くなってしまうこともあります。
パナソニックに限らず、高性能パネルならば仕方のない面なのかもしれません。その半面、発電量が安定して高いため高価格・高性能のパネルメーカーと言えるでしょう。
初期費用をかけて高性能の発電システムを設置するか、低価格でほどほどの性能をもつ発電システムを設置するか。綿密なシミュレーションを行い、コスト対効果がより大きい太陽光発電を検討してください。
パナソニック太陽光パネルの価格帯は?

HITシリーズは、形状・性能・工法による多彩なラインナップがあります。HITは従来の外つば工法に加え、設置するパネルの隙間を狭くして美観を高めるPS工法が選択でき、それぞれに適した製品を展開しているのです。
最大出力が高いスペック重視の機種は、PS工法の標準タイプ「P255αPlus」で255Wです。
このパネルは変換効率19.9%とHITシリーズで最も高く、1枚あたりの価格が194,150円です。
全体的な価格の傾向は、公称最大出力が250Wを超えると1枚あたりの価格が17万円を超え、出力を240Wに下げると1枚あたりの価格が14万円代まで安くなります。設置費用と総合的な出力のバランスを見ながら、HITの機種を選定すると良いでしょう。
太陽光発電の価格相場は、設置容量3.46kW で約122.8万円、6.18kWで約176.9万円です。屋根の形状や構造など、住宅ごとに太陽光発電の設置費用は異なります。あなたのケースを正しく知るには、家屋や見取り図を実際に見せて見積もりを取りましょう。
表示価格は10%の消費税が含まれています。
家庭用太陽光発電(ソーラーパネル)の価格比較・一括見積もりは「タイナビ」
パナソニックの太陽光パネルは長期保証で安心!
- モジュール保証/無償:25年(HIT標準タイプ・ハーフタイプ・台形タイプ)
- 機器瑕疵保証/無償:25年(HIT標準タイプ・ハーフタイプ・台形タイプ)
- 機器瑕疵保証:15年(無償)※ パワーコンディショナー、接続箱、標準架台など
モジュール出力保証は、保証期間内のモジュール出力値が既定値(※)よりも下がった場合と、製造時に発生した太陽電池の割れなどを無料で修理対応するという内容です。
※性能に示された公称最大出力に対して、10年で81%未満、または25年で72%未満となった場合
保証を受けるには、パナソニックが定めた方法で設置工事が行われているなどの条件が定められています。パナソニックの太陽光発電を扱う施工店で、太陽光発電の設置工事の研修を受講し、認定を受けた優良店に施工依頼することが重要です。
パナソニック太陽光パネルの口コミや評判は?

それでは、実際にパナソニック太陽光パネルを導入した方の評判を見ていきましょう。
- 発電効率に定評があると聞いていましたが、実際に安定した発電量がありました。
- 狭い屋根でも多くの発電量が得られて大変満足しています。
- 曇りや雪の日でも発電していることにもびっくりです。
- 夏の猛暑時でも発電量があまり変わりません。
- エネルギーモニターが見やすくて、操作も簡単でした。
HITシリーズの発電効率の良さを実感している方が、たくさんいるようですね。
パナソニックの高性能パネルは狭い屋根でも大量発電! 高額さを解決する方法

パナソニックの太陽光パネルは、暑さに強く発電効率がよいのが特徴です。また、さまざまな種類のモジュールを提供していますので、狭い屋根でも多くの発電量が期待できます。
しかし、HITシリーズは海外生産でコスト低減をすすめるものの、高品質に見合う高価格さがデメリットと言われています。性能の良い発電システムをリーズナブルに入手するには、太陽光発電の一括見積りが不可欠。施工会社同士の価格競争により、設置費用を下げつつ発電量を稼げる太陽光発電が実現できるのです。
一括見積りでどれほど安くできるでしょうか。住宅用一括見積りサイト「タイナビ」では、一括見積りで100万円も安い見積もりを出したという記録があります。太陽光発電はそれぞれの立地条件に合わせたオーダーメイドなので、実際に現地で見積もりを取ってもらうことがいちばん正確です。
タイナビが紹介する施工会社は相見積もりが前提にあり、はじめから最高の見積もりを出しますので、設置までの期間を短縮できます。他社と比較される一括見積もりを前提としているため、価格提示がとても分かりやすく、比較検討に大いに役立つことでしょう。
見積もりから実際の施工までがスピーディで、見積もり依頼する企業を選べるプライバシーへの配慮も、タイナビの満足度が98%を超える理由です。
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その他の太陽光発電主要メーカーを見てみる
国内主要メーカー
- シャープ(SHARP)
- 京セラ(KYOCERA)
- パナソニック(PANASONIC)
- 東芝(TOSHIBA)
- 三菱電機(MITSUBISHI ELECTRIC)
- ソーラーフロンティア(SOLAR FRONTIER)
- フジプレアム(FUJI PREAM)
- ホンダソルテック(HONDA SOLTEC)
- ソラキューブ(SOLA CUBE)
- ループ(Looop)
- 長州産業(CIC)
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