パナソニックの太陽光発電

パナソニックの提供する太陽光パネルは、他社のものと比べて発電効率が良く、狭い屋根でも多くの発電量が得られるというメリットがあります。

一方で、単位あたりのコストが比較的高くなってしまうという一面も否定できません。

以下の記事で紹介する、パナソニック太陽光パネルのメリットとデメリットをよく踏まえた上で、設置の検討をしてはいかがでしょうか。

パナソニックの概要

パナソニックは、故松下幸之助氏による創業から100周年を迎えた老舗の総合電機メーカーです。

”A Better Life, A Better World”を合言葉に、「より良いくらし、より良い社会」の実現に向けて事業展開をしています。

家電製品から企業向けのエネルギー事業まで多岐にわたるのが特徴で、エネルギー事業では太陽光発電をはじめとする再生エネルギーを活用した「スマートタウン」のプロジェクトも進めています。

また、家庭の太陽光パネルで発電された電力を集約し、販売する新会社を立ち上げるなど、「目に見えない」部分での事業展開も積極的に行ってきました。

パナソニックの太陽光発電における実績

パナソニックの太陽光発電生産

パナソニックは、マレーシア工場および島根工場での太陽電池の生産を終了し、2021年度中に太陽電池の生産から撤退することを発表しました。

しかし、太陽電池の販売は国内外で継続する予定です。

国内では、太陽電池の生産委託などによるパナソニックブランドでの販売を継続し、海外では、北米などで実施している太陽電池の外部調達による販売を継続します。

パナソニックは、これからも、HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)、太陽電池、パワーコンディショナ、蓄電池、電気自動車用充電機器などを組み合わせたエネルギーソリューション事業を通じて、脱炭素社会の実現に貢献していくとのことです。

パナソニック太陽光パネルの代表機種「HITシリーズ」

夏の日差し

あなたは、
太陽光発電についてどれくらいご存知ですか?

特に、夏場の発電量について、
多くの人が持つ誤解について存知でしょうか?

私たちは夏の強烈な日差しを見て、「太陽光発電の発電量は夏が一番多い」と思いがちです。

家庭用太陽光発電

特に7月から9月までの間、太陽が最も強く輝く時期ですから、そう考えるのは自然なことかもしれません。

しかし、実は驚くべきことに、
実際は4月や5月の方が年間で見ると発電量が多いのです。

その理由は、太陽光発電システム、特にソーラーパネルが高温に弱いためです。

ソーラーパネルは一般的に結晶シリコンで作られていますが、この素材は高温になると発電性能が低下する特性を持っているのです。

ソーラーパネルのHITモジュールと結晶シリコン比較

例えば、気温が30度以上の日には、パネルの表面温度は70-80度に達することがあります。この高温状態は、太陽光発電のパネルの発電量を徐々に下げてしまいます。

多くのメーカーがこのタイプの結晶シリコン太陽電池を採用していますが、その理由はコストです。これらのパネルは比較的安価に製造可能だからです。

夏場の高温によるパネルの表面温度

しかし、夏場の高温による発電量の低下に対する具体的な対策は、あまり行われていないのが現状です。

これから太陽光発電システムを導入しようと考えているあなたにとって、猛暑の日もしっかりと発電してくれるような設備を選ぶことが重要となります。

では、どの太陽電池を選べばいいのでしょうか?

その答えが、パナソニックの「HITシリーズ」です。

「HITシリーズ」は、高温環境下でも高い発電量を保証し、長期的な信頼性を提供する太陽電池です。他の選択肢と比べて明確な優位性を持っています。

HITはの独自の構造

HITの独自の構造

パナソニックの「HITシリーズ」は、夏場の高温でも発電効率が落ちにくいという特性を持っています。

その秘密は、世界に先駆けて実用化された「アモルファスシリコンで結晶シリコンを挟む3層構造」のハイブリッド型太陽光パネルにあります。

この独自の構造により、太陽光発電の弱点である「温度が上がると発電効率が低下しやすい」ことを克服し、一年中の発電量を安定させることができます。

HITシリーズは、面積でもシステム容量でも発電量業界トップクラスを実現しました。

これにより、屋根という限られた面積を最大限に活用することが可能になります。

HITは低反射ガラスを採用

HITの低反射ガラス

HITはその独自の構造に加え、低反射ガラスの採用により、太陽光の反射や散乱光を防ぎます。

これはパネルに当たる太陽光をより多くセル内部に取り込み、発電量を増やすことに役立ちました。

3層構造のシリコンと低反射ガラスを採用した太陽光パネルによって、面積でもシステム容量でも発電量業界トップクラスを実現したのです。

太陽光パネル

価格は比較的高めですが、性能の良さを加味するとコストパフォーマンスに優れるとの高評価を受けてきました。

三洋電機が開発したHITは、パナソニックに統合された後もその評価が変わらず、今に至ります。

パナソニック HITシリーズは発電量の多さ・安定性が特徴

パナソニック太陽光パネル

パナソニックのHITシリーズは、屋根という限られた面積の中をギリギリまで発電スペースに変えることができます。

365日しっかり発電する安定性を求める人に最適な太陽光パネルです。

  • 高出力で多くの電気を発電できる
  • 朝夕、曇天時など日当たりが弱いときの発電量が比較的多い
  • 夏の高温時の発電ロスが少なく、発電量が安定している
  • 屋根の形に合う多彩な形状バリエーション

HITシリーズの特徴は、限られた面積でも多くの発電量を期待できるという点です。パネル変換効率が高く、狭い屋根でも発電量が多いとの定評があります。

ソーラーパネルの台形モジュール

また、太陽光パネルの形のバリエーションが豊富なのも特徴の一つです。一般的な太陽光パネルは大きな長方形で、屋根の形状にフィットしないことも多く、限られたスペースを活かしきれないケースもありました。

HITシリーズのモジュールは、通常のパネルよりに加えて幅が小さい正四角形のハーフタイプと、2016年からは台形のモジュールを提供しています。

これらを組み合わせて、屋根の面積いっぱいにHITモジュールを敷き詰めることも可能になりました。

さらに、パネルに汚れをたまりにくくする「ウォータードレインコーナー」という独自フレームも併せれば、発電量の低下を抑えるとのこと。

HITシリーズのメリット

エネルギー変換効率

HITシリーズのメリットは、面積・システム容量あたりの発電量が多いことです。

太陽エネルギーのうち、何%を電気エネルギーとして取り出せるかを示す指標である「エネルギー変換効率」も、シリーズの大半が19%を超え、業界トップ水準を実現しています。

その大きな要因となっているのが、アモルファスシリコンの採用です。

これにより、単結晶シリコンの持つ、温度の上昇に弱いという欠点を克服することに成功しました。

HITシリーズならば、夏場であっても暑さに負けることなく、コンスタントな発電を期待できそうです。

HITシリーズのデメリット

HITシリーズは比較的高価格

HITシリーズのデメリットは、比較的高価格になりがちだという点です。

パナソニックの太陽光パネルは、他社のものと比べて1kWあたりの平均相場が10万円ほど高くなってしまうこともあります。

パナソニックに限らず、高性能パネルならば仕方のない面なのかもしれません。その半面、発電量が安定して高いため高価格・高性能のパネルメーカーと言えるでしょう。

ソーラーパネル

初期費用をかけて高性能の発電システムを設置するか、低価格でほどほどの性能をもつ発電システムを設置するか。

綿密なシミュレーションを行い、コスト対効果がより大きい太陽光発電を検討してください。

まずはソーラーパネルの設置費用の見積もりを出してみると良いでしょう。

お悩みの方は一括見積もりで、導入費用と節約効果のシミュレーションを確認してください。

専門的な知識を持ったプロフェッショナルが、相場や導入費用、そして節約効果のシミュレーションを提供します。他社と比較して、設置費用を10~20万円以上削減することも可能となります。

パナソニック太陽光パネルの価格帯は?

太陽光パネルの価格

HITシリーズは、形状・性能・工法による多彩なラインナップがあります。

HITは従来の外つば工法に加え、設置するパネルの隙間を狭くして美観を高めるPS工法が選択でき、それぞれに適した製品を展開しているのです。

PS工法とは?

PS(Push & Slide)工法は、モジュール間の狭小化を図ることで、美しい外観を実現した、パナソニック独自の新しい工法です。

全体的な価格の傾向は、公称最大出力が250Wを超えると1枚あたりの価格が20万円を超え、出力を240Wに下げると価格が18万円代まで安くなります。

(▼ 2023年7月更新)

製品名(型番)価格(1枚)モジュール
変換効率
公称最大出力寸法
(幅×奥行×高さ)
重さ工法
P255αPlus
VBHN255WJ01
223,300円19.9%
(標準タイプ)
255W幅1580×奥行812×高さ35(mm)15kgPS工法
P252αPlus
VBHN252WJ01
221,100円19.6%
(標準タイプ)
252W幅1580×奥行812×高さ35(mm)15kgPS工法
P120αPlus
VBHN120WJ01
90,200円18.1%
(ハーフタイプ)
120W幅818×奥行812×高さ35(mm)8kgPS工法
P70αPlus
VBH070WJ01L
VBH070WJ01R
57,200円14.8%
(台形タイプ)
70W幅818×奥行812×高さ35(mm)6kgPS工法
250αPlus
VBHN250SJ33
218,900円19.5%
(標準タイプ)
250W幅1580×奥行812×高さ35(mm)14kg従来工法
243LP
VBHN243SJ56
182,600円18.9%
(標準タイプ)
243W幅1580×奥行812×高さ35(mm)14kg外つば工法
(10kW以上低圧)

※表示価格は10%の消費税が含まれています。

設置費用と総合的な出力のバランスを見ながら、HITの機種を選定すると良いでしょう。

太陽光発電の価格相場は、設置容量3.46kW で約122.8万円、6.18kWで約176.9万円です。

屋根の形状や構造など、住宅ごとに太陽光発電の設置費用は異なります。あなたのケースを正しく知るには、家屋や見取り図を実際に見せて見積もりを取りましょう。

家庭用太陽光発電(ソーラーパネル)の価格比較・一括見積もりは「タイナビ」

パナソニックの太陽光パネルは長期保証で安心!

パナソニックの太陽光パネルは長期保証で安心

  • モジュール保証/無償:25年(HIT標準タイプ・ハーフタイプ・台形タイプ)
  • 機器瑕疵保証/無償:25年(HIT標準タイプ・ハーフタイプ・台形タイプ)
  • 機器瑕疵保証:15年(無償)※ パワーコンディショナー、接続箱、標準架台など

モジュール出力保証は、保証期間内のモジュール出力値が既定値(※)よりも下がった場合と、製造時に発生した太陽電池の割れなどを無料で修理対応するという内容です。

※性能に示された公称最大出力に対して、10年で81%未満、または25年で72%未満となった場合

太陽光発電のモジュール出力保証

保証を受けるには、パナソニックが定めた方法で設置工事が行われているなどの条件が定められています。

パナソニックの太陽光発電を扱う施工店で、太陽光発電の設置工事の研修を受講し、認定を受けた優良店に施工依頼することが重要です。

https://www.tainavi.com/library/4423/

パナソニック太陽光パネルの口コミや評判は?

太陽光パネルの評判

それでは、実際にパナソニック太陽光パネルを導入した方の評判を見ていきましょう。

  • 発電効率に定評があると聞いていましたが、実際に安定した発電量がありました。
  • 狭い屋根でも多くの発電量が得られて大変満足しています。
  • 曇りや雪の日でも発電していることにもびっくりです。
  • 夏の猛暑時でも発電量があまり変わりません。
  • エネルギーモニターが見やすくて、操作も簡単でした。

HITシリーズの発電効率の良さを実感している方が、たくさんいるようですね。

パナソニックの高性能パネルは狭い屋根でも大量発電! 高額さを解決する方法

太陽光発電見積り

パナソニックの太陽光パネルは、暑さに強く発電効率がよいのが特徴です。また、さまざまな種類のモジュールを提供していますので、狭い屋根でも多くの発電量が期待できます。

しかし、HITシリーズは海外生産でコスト低減をすすめるものの、高品質に見合う高価格さがデメリットと言われています。

性能の良い発電システムをリーズナブルに入手するには、太陽光発電の一括見積りが不可欠。

施工会社同士の価格競争により、設置費用を下げつつ発電量を稼げる太陽光発電が実現できるのです。

一括見積りでどれほど安くできるでしょうか。
他社と比較して、設置費用を10~20万円以上削減することも可能となります。
太陽光発電はそれぞれの立地条件に合わせたオーダーメイドなので、実際に現地で見積もりを取ってもらうことがいちばん正確です。

タイナビが紹介する施工会社は相見積もりが前提にあり、はじめから最高の見積もりを出しますので、設置までの期間を短縮できます。

他社と比較される一括見積もりを前提としているため、価格提示がとても分かりやすく、比較検討に大いに役立つことでしょう。

見積もりから実際の施工までがスピーディで、見積もり依頼する企業を選べるプライバシーへの配慮も、タイナビの満足度が98%を超える理由です。

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